「............今日は、特別ルールな、」
匠海くんはそう言うと、
そのまま、〝白色のボールペン〟を持って。
ノートを取って、書き出した。
〝特別ルール〟で、
何を書くのか気になって。
おもむろに、ノートを覗き込むと。
「えっ、.........白?」
驚きのあまり、声が出た。
〝白色のボールペン〟からは、
インクは出てなくって、何も見えない文字。
「そ、これが特別ルール」
ピンクと水色じゃない、いつもと違うルール。
突然のルール変更なのに。
悪びれる気もなく、
そのまま書き続ける匠海くん。
そして........................
匠海くんが書き終えたと同時。
「.........、匠海くん、白色の意味、」
〝白色の意味は?〟
私がそう口に出そうとしたけど、
その言葉は、匠海くんの指によって抑えられて。
──────言わせて貰えなかった。