私が首を傾げていると。
「.........ごめんね、茉白ちゃん。
やっぱり、私からは何も言えない。
これを、読んで欲しい。匠海の願いなの」
匠海くんママは、
口に手を当てて涙ぐみながらそう言うと。
そのまま逃げるように、
その場をあとにしてしまった...............
匠海くんママが、
あんな辛そうな表情をしてまで見せたかったもの。
(いったいなんだろう.....................?)
そう、心の中で思ったと同時。
私の手は動いていた。
まさか.....................?
そんな仮説と共に。
あの日、匠海くんがノートに、
〝白色のボールペン〟で書いたページにライトを当てた。