ここはカンロギの町にある倉庫。その中にはハルリアとカールディグスとティオルがいる。
 そして、そのそばにはタールベとハンナベルが拘束され眠っていた。
 因みにティオルが自白させた者も拘束され眠っている。
 それと他の者のことは言わないでおいた方がよさそうだ。言えることは、その辺に転がっているだけである。

 あれからティオルが倉庫街の路地裏までくる。そしてカールディグスと共に敵を全て倒した。
 その後、ハルリアとカールディグスとティオルはタールベとハンナベルを倉庫の中に運んだ。

 そして現在 ハルリアとカールディグスとティオルは話をしている。

 「ティオル、そっちに寝ている女が全て吐いたのですね」
 「ええ……やはりハルリオン様を狙った理由は、この国へ攻め込むためでした」
 「それじゃ……隊長の生死が分からなければ攻めてこないという事なのか?」

 そう言いカールディグスはティオルをみた。

 「恐らく、そうとは限らないでしょう。今回の件で軍を動かす可能性も……いえ、軍を動かさないかもしれない……今回のように」
 「それはあり得ますわね。向こうは、かなり捨て駒にする奴隷を養っているようですから……」
 「……侵略国家だとは聞いていたが、こんなに奴隷を……」

 そうカールディグスは言うと俯き、つらい表情を浮かべる。
 ハルリアとティオルも許せないと思い無作為に一点をみて睨んだ。

 「新手が、すぐくるかもしれません」
 「ハルリア嬢……恐らくマールエメスは今回よりも強者を多く送り込んでくるんじゃ」
 「そうでしょうね。流石に向こうも馬鹿じゃないでしょうから」

 そうティオルが言うと二人は頷いた。

 「学園の者がくるのは明日……間に合いませんわね。それに……やはり学生を派遣したのは間違いだったかもしれない」
 「でも、あの時点では……その判断がベストだった」
 「その判断は間違っていないと思いますよ。それに……ハルリオン様のことは国にも内密なのですから」

 それを聞きハルリアは申し訳ないと思い俯いている。

 「すまん……オレのせいで」
 「ハルリア嬢、素に戻ってますよ。そのことは僕にも責任がありますので……」
 「そのことを今どうこう言っても仕方ありません。今は次にくる敵を、どう対処するかですよ」

 そう言いティオルは二人を順にみた。

 「そうなりますわね。それとこの町で起きたことを、どう処理するかです」
 「それは私が上に話をつけておきますので」
 「それなら大丈夫ですね。あとは、ここで生きてる捕虜の三人を……どうしましょうか?」

 ハルリアはそう言いながら三人を順にみる。

 「恐らく、この倉庫は調査対象になるでしょう……そうなると厄介です」
 「そうだな……それなら早めに他の倉庫に移した方がいいんじゃ」
 「ええ、その方がいいでしょう」

 それを聞きカールディグスとティオルは頷いた。
 その後三人は手分けしてタールベとハンナベルと女性を別の倉庫に移すことにする。
 そしてハルリアとカールディグスとティオルは捕虜三人を別の倉庫に移したあと次の行動を話し合っていた。