ここはマールエメス国にあるラーメシア城。そして城の大臣の書斎には大臣カンルギが居て目の前の女性をみていた。
この女性はハンナベル・ククルセナと云い、ハルリオンを十五歳の少女にしてしまった張本人ルセレナ・セリュムである。
現在カンルギは椅子に座り机に手を乗せハンナベルと話をしていた。
「タールベと連絡がとれないだとっ!?」
「はい、いつもであれば深夜に連絡が入るのですが……」
「連絡はしてみたのか?」
そう聞かれハンナベルは、コクッと頷く。
「何度も連絡したのですが反応がありませんでした」
「それはおかしいな。タールベは何があろうと連絡をしてくるヤツだ」
「そうなのです。ですので余りにも変だと思ったのでカンルギ様の指示を仰ぎたいと」
そう言いハンナベルは、カンルギをみる。
「うむ……考えたくはないが。タールベは捕まったやもしれんな」
「やはり、そうですよね。私も、そうは思ったのですが……」
「もしそうならば警戒した方がいい。まあ、そう簡単にタールベが口を滑らせるとも思えんがな」
それを聞きハンナベルは、コクリと頷いた。
「はい、私も思いません。ただ……本当に、タールベが捕まったのであるなら相当に強い者のはず」
「そうだな。もしもの時は、タールベを始末しろ。それとタールべを捕らえた者もだ。まあこれは、そうだった場合だが」
「承知しました。では数名の者と調査し行いたいと思います」
そう言いハンナベルは一礼して、この場を離れようとする。
「ハンナベル待て、ハルリオンの生死も確認しろ。それと、このことを相手に悟られるなよ」
「はい、勿論です。それでは……」
ハンナベルはそう言い部屋を出ていった。
それを確認するとカンルギは机上の書類をみながら色々と思考を巡らせる。
★☆★☆★☆
ここはキメルディアの町。人の数は町の大きさに比べて、それほど多くない。
そして、この町の食事処にはハルリアとカールディグスがいる。
そうあれから二人は、この町にくるなり即この食事処に入った。
「ハルリア嬢……前から思ってましたが。その体になっても、よく食べますよね」
「そうか? そうは思わんが」
「話し方……こういう場では女性らしくしてください」
そう言われハルリアは、コクッと頷いた。
「……そういえば、カールは男なのに余り食べませんね」
「ハァー……これが普通だと思いますよ」
「そうかしら? もっと食べておいた方がいいと思いますわ。いざという時に力が揮えなくなりますよ」
ハルリアはそう言い自分の皿からカールディグスの皿に肉をおく。
「ハルリア嬢……これを食べろと?」
「勿論ですわ。男ですので、もう少し体格をよくした方がいいかと思いますよ」
「そうですね……ですが流石に、こんな大きな肉を食べるのは……」
肉をみたカールディグスは胃がムカムカしてくる。
「吐かないでくださいね」
「…………わざとですか?」
「いえ、心配しているのですよ」
そう言われカールディグスは、ジト目でハルリアをみた。
その後、カールディグスはハルリアに肉を返す。それをハルリアは美味しそうに食べる。
それをみてカールディグスは呆れていた。だが、なぜかこうしていられることを喜んでいるようである。
そしてハルリアも、いつもより楽しそうにしていた。
この女性はハンナベル・ククルセナと云い、ハルリオンを十五歳の少女にしてしまった張本人ルセレナ・セリュムである。
現在カンルギは椅子に座り机に手を乗せハンナベルと話をしていた。
「タールベと連絡がとれないだとっ!?」
「はい、いつもであれば深夜に連絡が入るのですが……」
「連絡はしてみたのか?」
そう聞かれハンナベルは、コクッと頷く。
「何度も連絡したのですが反応がありませんでした」
「それはおかしいな。タールベは何があろうと連絡をしてくるヤツだ」
「そうなのです。ですので余りにも変だと思ったのでカンルギ様の指示を仰ぎたいと」
そう言いハンナベルは、カンルギをみる。
「うむ……考えたくはないが。タールベは捕まったやもしれんな」
「やはり、そうですよね。私も、そうは思ったのですが……」
「もしそうならば警戒した方がいい。まあ、そう簡単にタールベが口を滑らせるとも思えんがな」
それを聞きハンナベルは、コクリと頷いた。
「はい、私も思いません。ただ……本当に、タールベが捕まったのであるなら相当に強い者のはず」
「そうだな。もしもの時は、タールベを始末しろ。それとタールべを捕らえた者もだ。まあこれは、そうだった場合だが」
「承知しました。では数名の者と調査し行いたいと思います」
そう言いハンナベルは一礼して、この場を離れようとする。
「ハンナベル待て、ハルリオンの生死も確認しろ。それと、このことを相手に悟られるなよ」
「はい、勿論です。それでは……」
ハンナベルはそう言い部屋を出ていった。
それを確認するとカンルギは机上の書類をみながら色々と思考を巡らせる。
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ここはキメルディアの町。人の数は町の大きさに比べて、それほど多くない。
そして、この町の食事処にはハルリアとカールディグスがいる。
そうあれから二人は、この町にくるなり即この食事処に入った。
「ハルリア嬢……前から思ってましたが。その体になっても、よく食べますよね」
「そうか? そうは思わんが」
「話し方……こういう場では女性らしくしてください」
そう言われハルリアは、コクッと頷いた。
「……そういえば、カールは男なのに余り食べませんね」
「ハァー……これが普通だと思いますよ」
「そうかしら? もっと食べておいた方がいいと思いますわ。いざという時に力が揮えなくなりますよ」
ハルリアはそう言い自分の皿からカールディグスの皿に肉をおく。
「ハルリア嬢……これを食べろと?」
「勿論ですわ。男ですので、もう少し体格をよくした方がいいかと思いますよ」
「そうですね……ですが流石に、こんな大きな肉を食べるのは……」
肉をみたカールディグスは胃がムカムカしてくる。
「吐かないでくださいね」
「…………わざとですか?」
「いえ、心配しているのですよ」
そう言われカールディグスは、ジト目でハルリアをみた。
その後、カールディグスはハルリアに肉を返す。それをハルリアは美味しそうに食べる。
それをみてカールディグスは呆れていた。だが、なぜかこうしていられることを喜んでいるようである。
そしてハルリアも、いつもより楽しそうにしていた。