ここは校庭の対物試験を行っているコース。
 ハルリアは必死で、向かいくる物を全て避けたり剣で攻撃して対処していた。

 (クソッ……何を考えてやがる。こんな試験、普通じゃねえぇぇー!!)

 そう思っていると地面から鋭く尖った鉄が突き出てくる。それに気づきハルリアは避けようとした。だが、その尖った鉄はハルリアの顔をかすめる。

 「ツウ……ふざけんなぁぁあああー!!」

 そう叫びその尖った鉄を剣で叩いた。

 ――カーン…………――

 流石に壊せる訳もない。虚しく音だけが鳴り響いている。
 ハルリアはジト目でみたあと即無理だと思い放置して駆け出した。その後も必死でクリアしていく。

 (もう少しでクリアだ!)

 そう思いラストスパートをかける。

 「……!?」

 ゴールまで来たハルリアは咄嗟に静止し後ろに跳んだ。
 そう目の前に突如炎の柱が無数に吹き上がったからである。

 「いい加減に、しろよな……クリアさせない気か?」

 そう言うもハルリアの顔は、面白いと言わんばかりに笑っていた。……いや、半分壊れていると言った方がいいだろう。

 「まぁいい……これをどうにかして、ゴールすればいいだけだ」

 ハルリアは剣先を左に向け刃に左手を添える。

 《爆風撃乱れ斬り!!》

 そう小声で技名を言い放つと剣を真横に振り切った。その後、思いっきり弾みをつけ回転しながら乱雑に剣を振るい炎を斬っていく。
 炎の柱はいつの間にか消えている。
 それを確認するとハルリアは、すかさずゴール目掛け駆け抜けた。
 そして駆け抜けたハルリアは、息を徐々に整える。

 (本当に……なんなんだ。まさか、オレだけの試験メニューってことはねぇよな)

 そう考えコースの中央に居るダギル学園長とロイノビをみた。

 ★☆★☆★☆

 ここはコースの内側。
 ダギル学園長は更に頭を抱えている。

 「……技名は聞こえなかったが。アレは間違いなくハルリオンの剣技の一つだ」
 「そうなのですね。ですが、技を教えることなど可能」
 「それならば、あの技をいつ教わった? ハルリアは、十五だ。そんな短期間で、会得できる訳がない。それに……ハルリオンがそう簡単に教えるとも思えん」

 そう言いダギル学園長は、ハルリアを見据えた。

 「それならば……いったい、どういう事なのでしょうか?」
 「分からんから、困惑しておるのだ」
 「そうですよね。んーまだ、他の試験が残っています。そこで納得されては、いかがでしょう」

 そうロイノビに言われダギル学園長は頷く。

 「そうだな。それで、次の試験……ハルリアは何を選んだ?」
 「確か魔法、魔術の試験を選んだと思われます」
 「そうか……じゃあ行かねばな」

 そう言いダギル学園長は立ち上がり歩き始める。
 それをみてロイノビも席を立ってダギル学園長のあとを追った。