ここは剣術の試験会場。あれからハルリアは順番の札をみせるために受付の教師の所にいった。その後、確認が終えると待機場所で試合をみる。
(……ほう、剣は二本でもいいのか。まぁ、オレには必要ないがな。さて、そろそろ……か!?)
そう思いながら、チラッと右を向いた。と同時に、ダラダラと額から大量の汗をかき青ざめる。そして、固まったまま正面を向いた。
(……なんで、隊長……いや、学園長がここに……。変じゃない……だが、まさかバレないよな……いくらなんでも)
そう思考を巡らせる。
すると前の組の対戦が終えた。
その後、ハルリアの五の番号と対戦相手の番号六が呼ばれる。
(ふぅ~……こんな姿じゃバレねぇよな、流石に……。そんなことよりも、こっちに集中だ!)
そう考えるとハルリアは、パンッと頬を両手で叩き気合いを入れた。そのあと対戦場所へと向かい歩き始める。
その様子をダギル学園長はみていた。
「ロイノビ、ハルリアとは……もしかして……」
そう言いハルリアを指差した。
「そうですが、どうされました?」
「いや、ハルリオンと同じ髪色だと思ってな」
「なるほど……ですが、髪色など同じ者は存在すると思います」
そう言われダギル学園長は、首を横に振る。
「確かに、居るかもしれない。だが……少ない。いやハルリオンの家系でも、あの髪色は……ほぼ居ないのだ」
「それは、どういう事でしょうか?」
「銀色は珍しくない。だが、赤まじり……。あの髪は……カーベリアスティア国、特有の色なのだよ」
「カーベリアスティアといえば……既に滅んでいるのでは? 確か数百年も前に……」
それを聞きダギル学園長は頷いた。
「……もしかして、ハルリオン様は?」
「うむ、ハルリオンの家系……いや、その遥か先の先祖がそうだったらしい。それも、唯一の生き残り。それとハルリオン以外の家の者は、違う色の髪をしているとのことだ」
「では、かなり珍しいのですね。……そうなると、ハルリオン様との血縁者でしょうか?」
そう言いロイノビは、ハルリアに視線を向ける。
「そうかもしれん。……んー、だがアイツが……自分の血縁者をそばに置くか? それも、弟子としてだ」
「それはどういう意味でしょうか? 私であれば、そうしますが」
「普通ならそうだろうな。だがハルリオンは、そうしないだろう。前に質問したことがあったが……。もし自分に子供ができたら、そばに置かんと言っていた」
それを聞きロイノビは不思議に思い首を傾げた。
「なぜでしょうか? 普通なら、心配だと思いますが」
「そうだな。……ハルリオンは、自分のそばに置けば甘やかすからだそうだ」
「そういう事ですか……ハルリオン様は、自分に厳しい方のようですね」
ロイノビがそう言うとダギル学園長は真剣な表情になる。
「だから、不思議なんだ。もしあのハルリアが自分の子供じゃないとしても、血縁者の可能性は高い。それに気づかないってのも、あり得ん気がするのだ」
「確かに……どういう事でしょうか?」
「分からん。まぁ、それは……あとでハルリアに聞いた方がいいだろう」
それを聞きロイノビは、コクッと頷いた。
その後ダギル学園長とロイノビは、対戦をみるためハルリアに視線を向ける。
そして二人は、その後も話をしながら対戦をみていたのだった。
(……ほう、剣は二本でもいいのか。まぁ、オレには必要ないがな。さて、そろそろ……か!?)
そう思いながら、チラッと右を向いた。と同時に、ダラダラと額から大量の汗をかき青ざめる。そして、固まったまま正面を向いた。
(……なんで、隊長……いや、学園長がここに……。変じゃない……だが、まさかバレないよな……いくらなんでも)
そう思考を巡らせる。
すると前の組の対戦が終えた。
その後、ハルリアの五の番号と対戦相手の番号六が呼ばれる。
(ふぅ~……こんな姿じゃバレねぇよな、流石に……。そんなことよりも、こっちに集中だ!)
そう考えるとハルリアは、パンッと頬を両手で叩き気合いを入れた。そのあと対戦場所へと向かい歩き始める。
その様子をダギル学園長はみていた。
「ロイノビ、ハルリアとは……もしかして……」
そう言いハルリアを指差した。
「そうですが、どうされました?」
「いや、ハルリオンと同じ髪色だと思ってな」
「なるほど……ですが、髪色など同じ者は存在すると思います」
そう言われダギル学園長は、首を横に振る。
「確かに、居るかもしれない。だが……少ない。いやハルリオンの家系でも、あの髪色は……ほぼ居ないのだ」
「それは、どういう事でしょうか?」
「銀色は珍しくない。だが、赤まじり……。あの髪は……カーベリアスティア国、特有の色なのだよ」
「カーベリアスティアといえば……既に滅んでいるのでは? 確か数百年も前に……」
それを聞きダギル学園長は頷いた。
「……もしかして、ハルリオン様は?」
「うむ、ハルリオンの家系……いや、その遥か先の先祖がそうだったらしい。それも、唯一の生き残り。それとハルリオン以外の家の者は、違う色の髪をしているとのことだ」
「では、かなり珍しいのですね。……そうなると、ハルリオン様との血縁者でしょうか?」
そう言いロイノビは、ハルリアに視線を向ける。
「そうかもしれん。……んー、だがアイツが……自分の血縁者をそばに置くか? それも、弟子としてだ」
「それはどういう意味でしょうか? 私であれば、そうしますが」
「普通ならそうだろうな。だがハルリオンは、そうしないだろう。前に質問したことがあったが……。もし自分に子供ができたら、そばに置かんと言っていた」
それを聞きロイノビは不思議に思い首を傾げた。
「なぜでしょうか? 普通なら、心配だと思いますが」
「そうだな。……ハルリオンは、自分のそばに置けば甘やかすからだそうだ」
「そういう事ですか……ハルリオン様は、自分に厳しい方のようですね」
ロイノビがそう言うとダギル学園長は真剣な表情になる。
「だから、不思議なんだ。もしあのハルリアが自分の子供じゃないとしても、血縁者の可能性は高い。それに気づかないってのも、あり得ん気がするのだ」
「確かに……どういう事でしょうか?」
「分からん。まぁ、それは……あとでハルリアに聞いた方がいいだろう」
それを聞きロイノビは、コクッと頷いた。
その後ダギル学園長とロイノビは、対戦をみるためハルリアに視線を向ける。
そして二人は、その後も話をしながら対戦をみていたのだった。