……――翌日。
ここは王立騎士養成学園。そして面接のために用意された部屋だ。
この部屋の隣には、控室がある。そこには十数人の男女が居て、椅子に座り自分の番がくるのを待っていた。
勿論その中には、ルミカとカールディグスとメイミルもいる。そう既にペーパーテストは終わっていた。
ルミカ達は順番がくるのを、今か今かと待っている。
するとルミカの名前が呼ばれた。
それを聞きルミカは、面接の部屋に向かう。
カールディグスとメイミルは、それを目で見送っていた。
★☆★☆★☆
ルミカは一礼をして部屋に入る。
目の前には、三人の面接官がいた。その中には、ダギル学園長とロイノビがいる。
(あの時の……。面接官をするってことは、それだけの実力者……権力者ってことよね)
そう思いながらルミカは、ダギル学園長たち三人の前まできた。そして、軽く頭を下げる。
するとロイノビに「座りなさい」と言われた。
それを聞きルミカは、椅子に腰かける。
ダギル学園長たちはそれを確認すると自己紹介をした。その後、ルミカの面接が始まる。
そしてロイノビは、ルミカの書類を読み上げた。
「ルミカ・クライグ、十八歳……兵団第一部隊に所属。……見習いですか。それでは、まだ実戦の経験がない訳ですね」
「いいえ、あります。任務で、一度だけですが」
「なるほど……。んー……王立魔法学園を出たばかり。ですがなぜ、兵団……それも第一部隊に? あの学園を出たのであれば、他の道もあったと思いますが」
そうロイノビに言われルミカは、考えてから話し始める。
「はい、そうですね。ですが、どうしても憧れの人の下に居たかったのです」
「……それは、ハルリオン様でしょうか?」
「勿論、そうです。最初は、噂だけでした。学園に入ってから、色々と学んでいるうちにハルリオン様のことを聞く機会が増え……。この人の下で……という思いが」
ルミカは自分の発した言葉に対し顔を赤らめる。
「それで、隊にですか。ハルリオン様に会ったことは?」
「あります。短期間でしたが、色々と実戦でも学ばせて頂きました。ですが今は……」
そう言いルミカは泣きそうな表情になった。……だがこれは、半分演技である。
「うむ、ハルリオンは……未だに行方不明のようだな。それでその実践とは、ハルリオンが行方不明になった時の任務か?」
そうダギル学園長に問われルミカは、涙を拭う仕草をした。
「……そうです。あの時、任務を終えたあと……どこに行ってしまったのか」
「なるほど……その様子では、フラッと姿を消したようだな」
ダギル学園長はそう言い呆れた表情をする。
(どこに行きおった。まさか……女の所か? だがそれだけなら、戻ってくるはずだ)
そう思いダギル学園長は自問自答していた。
その後もルミカは、色々と聞かれる。
そして面接が終わりルミカは、一礼する。
(ふぅ~、なんとか終わりました。まさか学園長と師匠が知り合いだったとは……。恐らく師匠、昨日の時点で気づいてましたよね。……教えてくれれば、もう少し上手く応えられたと思うのですが)
そう考えながらルミカは、入って来た場所と違う扉から退出したのだった。
ここは王立騎士養成学園。そして面接のために用意された部屋だ。
この部屋の隣には、控室がある。そこには十数人の男女が居て、椅子に座り自分の番がくるのを待っていた。
勿論その中には、ルミカとカールディグスとメイミルもいる。そう既にペーパーテストは終わっていた。
ルミカ達は順番がくるのを、今か今かと待っている。
するとルミカの名前が呼ばれた。
それを聞きルミカは、面接の部屋に向かう。
カールディグスとメイミルは、それを目で見送っていた。
★☆★☆★☆
ルミカは一礼をして部屋に入る。
目の前には、三人の面接官がいた。その中には、ダギル学園長とロイノビがいる。
(あの時の……。面接官をするってことは、それだけの実力者……権力者ってことよね)
そう思いながらルミカは、ダギル学園長たち三人の前まできた。そして、軽く頭を下げる。
するとロイノビに「座りなさい」と言われた。
それを聞きルミカは、椅子に腰かける。
ダギル学園長たちはそれを確認すると自己紹介をした。その後、ルミカの面接が始まる。
そしてロイノビは、ルミカの書類を読み上げた。
「ルミカ・クライグ、十八歳……兵団第一部隊に所属。……見習いですか。それでは、まだ実戦の経験がない訳ですね」
「いいえ、あります。任務で、一度だけですが」
「なるほど……。んー……王立魔法学園を出たばかり。ですがなぜ、兵団……それも第一部隊に? あの学園を出たのであれば、他の道もあったと思いますが」
そうロイノビに言われルミカは、考えてから話し始める。
「はい、そうですね。ですが、どうしても憧れの人の下に居たかったのです」
「……それは、ハルリオン様でしょうか?」
「勿論、そうです。最初は、噂だけでした。学園に入ってから、色々と学んでいるうちにハルリオン様のことを聞く機会が増え……。この人の下で……という思いが」
ルミカは自分の発した言葉に対し顔を赤らめる。
「それで、隊にですか。ハルリオン様に会ったことは?」
「あります。短期間でしたが、色々と実戦でも学ばせて頂きました。ですが今は……」
そう言いルミカは泣きそうな表情になった。……だがこれは、半分演技である。
「うむ、ハルリオンは……未だに行方不明のようだな。それでその実践とは、ハルリオンが行方不明になった時の任務か?」
そうダギル学園長に問われルミカは、涙を拭う仕草をした。
「……そうです。あの時、任務を終えたあと……どこに行ってしまったのか」
「なるほど……その様子では、フラッと姿を消したようだな」
ダギル学園長はそう言い呆れた表情をする。
(どこに行きおった。まさか……女の所か? だがそれだけなら、戻ってくるはずだ)
そう思いダギル学園長は自問自答していた。
その後もルミカは、色々と聞かれる。
そして面接が終わりルミカは、一礼する。
(ふぅ~、なんとか終わりました。まさか学園長と師匠が知り合いだったとは……。恐らく師匠、昨日の時点で気づいてましたよね。……教えてくれれば、もう少し上手く応えられたと思うのですが)
そう考えながらルミカは、入って来た場所と違う扉から退出したのだった。