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 そして放課後。昼休みに私に絡んできたあの子は、ハチ君に絡んでいた。

「ねぇねぇ。ハチ君。あたし達と寄り道しない?」
「え、僕星奈ちゃんといたい」
「その星奈ちゃんもいいって言ってたよ」

 ネチャネチャとした媚びるような声でリーダーっぽい女の子は言った。

「え、本当?」

 不思議そうに私を見るハチ君。
 嫌、言ってない。でも私は困った顔をしてしまう。
 すがるように私を見つめるハチ君。ああ。可愛い。
 さすがにこれは無理。

「あの、さ。ハチ君具合悪いみたいだから、別の日に……」

 私は咄嗟にそう言った。だって実際ハチ君凄く顔色が悪いし。
 それに対して女の子達は。

「ちょっと! 愛内さん約束が違うんじゃないの?」
「抜け駆けズルい」
「まじ意味わかんないんだけど」

 それは私のセリフだ。
 なんでハチ君は私にこだわるの。こんな私なんかに。
 正直迷惑だけど、明らかにハチ君に悪意がなくて拒絶できない。
 私が知り合いなら、そう言ってくれればいいのに。
 それとも朝の事がきっかけなのかな。それすらも聞く勇気がない。