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 今日はいい天気。晴れ晴れとした空に、心も穏やか。
 皆が教室に集まって、賑やかな教室。いつもなら、見ているだけの私。
 ハチ君のいない教室は、とても広く思えた。

「おはよう、皆」
「え? 愛内さん? おはよう。大丈夫? ハチ君の事」
「大丈夫じゃないけど、頑張るよ」
「そっか」

 私は前ならできなかった挨拶を自主的にした。
 今日は確か、あの日だ。
 勇気を出せ、私。
 その日はドキドキしながら一日のほとんどを過ごした。
 そして。その時が来た。

「今日は、校外ボランティアの募集をやる。子供達と遊ぶボランティアだ。やりたい人、いるか?」

 委員長の男子がそう言った瞬間。
 私は勢いよく手を上げた。

「はい、やりたいです」
「愛内か。珍しいな」

 私はそこで微笑んだ。

「私、変わりたいんです」

 今まで私は流れるように生きていた。夢も目標もないまま、なんとなく目立たないようにひっそりと。だけど私はやりたい事ができた。ハチ君みたいに自己主張して、前向きで誰かに役に立てるようになりたい。誰かに元気をあげたい。
 そう思ったから。まずはできる事からひとつずつ。
 いつかは私も夢をしっかりと見つけて見せるから。
 ねぇ、ハチ君。見ていてね。私頑張るから。

 そう思いながら私は力強く叫ぶのだ。だって、この気持ちは止められないから。

「私に、ぜひボランティアをさせて欲しいです!」
 と。