あれは僕が小学6年生、兄上が高校1年生の時のこと。
奏瀬の力を制御することを目的として、幼少から修行をしていた僕は、12歳の誕生日にとある試練を課せられた。
その内容は、兄・透の“想い”を昇華するというもの。
指定された“想い”は、池への苦手意識だった。
結果から言えば、指定された“想い”を昇華することには成功した。
ただ、僕はそれ以外の“想い”まで一緒に昇華してしまった。
それがどんな“想い”だったか言葉にするなら、“弟に対する愛情”と言えるだろう。
あの日から、兄上は僕への愛情を失った。
昔の僕は深く後悔し、悲しみに暮れながら二度と同じ過ちを犯さないように修行を続けたが、いざ儀式を行おうとするとあの時のことが蘇り、“想い”に触れることができなくなった。
それからどうなったかは、言うまでもないだろう。
今でも、鮮明に蘇る。
奏瀬の力を制御することを目的として、幼少から修行をしていた僕は、12歳の誕生日にとある試練を課せられた。
その内容は、兄・透の“想い”を昇華するというもの。
指定された“想い”は、池への苦手意識だった。
結果から言えば、指定された“想い”を昇華することには成功した。
ただ、僕はそれ以外の“想い”まで一緒に昇華してしまった。
それがどんな“想い”だったか言葉にするなら、“弟に対する愛情”と言えるだろう。
あの日から、兄上は僕への愛情を失った。
昔の僕は深く後悔し、悲しみに暮れながら二度と同じ過ちを犯さないように修行を続けたが、いざ儀式を行おうとするとあの時のことが蘇り、“想い”に触れることができなくなった。
それからどうなったかは、言うまでもないだろう。
今でも、鮮明に蘇る。