私は昔から“友達”が大好きだった。

大人数でいると、楽しくて、嬉しくて、心が自然とワクワクした。

そして特に仲がいい「親友」がいた。

けれど、今は違う。

まんべんなく、誰にでも等しく仲がいい。

ただ、踏み込みすぎず、執着しすぎない。

そんな友達との付き合い方に変わってしまった。

そうなってしまった原因は、友達の裏切りが理由だ。

数年前、私は特別仲のいい「親友」がいた。

休みの日やお互いに習い事がない日は必ず遊ぶ。

そんな仲だった。

けれど、ある日、突然にして裏切られた。

親友が好きだった子と、私は家が近く、仲が良かった。

私は、親友の好きな子にこれっぽっちも恋愛感情などなかった。

私は親友が大事だし、心の底から応援したいと思っていた。

ただ、親友は、私の言葉、思いを信じられなかった。

そして、クラスの人を巻き込んで、私が親友の好きな子に話しかけようとすると、間に入り、さえぎる。

私の悪い噂を流す。

私は、許せなかった。

勝手に勘違いして、嫉妬して、縁をきられたこと。

そして、何よりも悲しみが大きかった。

ずっと昔から仲が良かった親友に裏切られて悲しかった。

それ以来、人を信じるということがわからなくなってしまった。

今は、親友とまではいかなくても、仲のいい友達はいる。

ただ、いつか裏切られてしまうのではないか、と、いつも顔色を伺い、友達が笑っていたら私も笑う。

そんな、大好きだった友達が今は怖い存在でしかない。

けれど、この作品を書いてあらためて友達が好きだったということを認識した。

これからは、友達の表面上だけではなく、少し心の奥に踏み出してみようと思った。