「だな。で、何の花が咲いてるの？」

…やっぱりフォトグラファーを目指してただけある。
風景の緻密なところまで理解したいんだろうなぁ。

なんて、勝手に思ったり。


「確か…、あれは山茶花(さざんか)だったかなぁ。」

「山茶花、か。ってことは一面ピンクってこと？」

山茶花は、昔2人で植物園に見に行ったこともある花だ。


「うん。ショッキングピンク色に緋色を淡く混ぜたくらいの色合いかな。塔は、純白じゃん？だから、塔をより白く輝かせるみたいに合ってるよ。」

「なるほどね。」

めっちゃ的確でわかりやすいじゃん、そういいながら考え込んだ柚燈。


……どうしたんだろう…？