「……ということは、わたくしと宮旭日様の利害は一致……ということでよろしいですの?」
心護は顎を引く。
「ええ。琴理も愛理嬢のことは大切に思っております。あなたを排除するような真似はしません」
はっきりとした言葉に、愛理は何度か瞬いた。
「……なんだか敬語になっていません?」
「愛理嬢を琴理の姉君であり妹君としてもとらえるならば、この対応がよいかと」
つまり、丁重に扱うべき相手と認識したということだ。
「まあ、宮旭日様がわたくしにへりくだり過ぎても問題でしょうから、口調などは場に沿うようにお願い致しますわ」
「ええ。ところで、琴理に前世の記憶は……」
心護はそこも把握しておきたい。
琴理がどの程度知っているのか。
愛理の話は、宮旭日の人間として疑う必要はないと判断した。
「全くないようですわ。姉様からそういった話は聞いたこともありませんし、わたくしのことも『妹扱い』しかしたことがありません。姉様には記憶がないものと思われます」
「そうですか……。いや、今日は収穫の多い日でした。愛理嬢と話も出来て良かった。愛理嬢、ぜひ、今後ともよろしくお願い申しあげる。――琴理のために」
「ええ、こちらこそお願い致しますわ。――姉様のために」
にやり、と笑みを向け合う二人。
ここに、『琴理(姉様)最愛同盟』が結成された。



