「…俺も、死ぬまでずっと杏奈が隣にいてほしい。大好きだよ。たくさん辛い思いをさせるかもしれないし、幸せにしてあげられないけど、それでも俺の隣にいてくれますか?」


「ふっ、何それプロポーズ?」


「はは、そうかも」



京平があの日と同じようにおでこをこつんとくっつけてきた。



「…私も、大好き。ずっと京平の隣にい続けるよ」


「ふふ、なんか素直な杏奈可愛すぎて食べちゃいたい」


「…バカ」



京平と顔を見合わせて笑い、そして空いた穴を埋めるようにそっと唇を重ねた。


もう何度目かわからないそのキスは、涙の味がしてしょっぱくて、でも今までで一番幸せだった。