素直になることは時には必要だ。私にとってそれは今な気がする。



外に出ると同じタイミングでなんの偶然か、ちょうど京平から少し会えないかと連絡が来ていた。


待ち合わせの公園に着くと、真っ暗な中京平が一人ベンチに座って待っていた。



「…ごめん、お待たせ」


「ああ、杏奈…」



私を見た京平が少し悲しそうな疲れたようなそんな顔で笑い、だけどすぐにいつもの京平に戻ると隣に座るよう促してきた。



「…話って、なに?」


「ああ、うん…」



京平は小さく頷くと、私を真っ直ぐ見つめてきた。


…なぜだか少しだけ、嫌な予感がする。



「…俺、杏奈と別れたい」