京平が小さく笑い、優しいキスを落としてきた。



「まもなく、午後の部が始まります。応援団の生徒は入場門で待機し…」



また京平のペースに流されそうになったところで、校内アナウンスが聞こえてきてハッと我に返る。



「ちょ、お昼ご飯食べてない!早くしないと」


「えーいいじゃんそんなの」


「よくない!」



ごろんと大きい犬のように仰向けに寝転がった京平をぐいーっとなんとか引っ張り起こして、最速でお昼ご飯を食べる。



「ちょっと、1Cの実行委員の二人、一分遅刻です。時間はちゃんと守るように」


「すみません…」



結局ずっとダラダラしてお昼ご飯も少ししか食べなかった京平を引っ張って委員会の集まりに行くと、時間にうるさい生徒指導の女の先生に怒られ、少し離れたところにいる天野くんが苦笑していた。


隣を見ると京平はまるで他人事のように大きなあくびをしていて、少しイラッとする。