ある日、病室にて佐伯がベッドで横たわっていると病室にノックしてきた。
「はい、どうぞ」
「佐伯さん元気にしている?」
「あなたはたしか……」
「松浦くん?どうしてここに?」
「いや、先生から佐伯さんが病気で入院しているって聞いて心配だから来たよ」
「それでお見舞いでこれ持ってきたから」
「ありがとう松浦くん、わざわざ持ってきてくれて」
それで佐伯はそのりんごをみて思う所があった。
(あれ……)
「松浦くんって前にもりんご持ってきてくれたっけ?」
「いや、初めてだけど」
「そう」
そして松浦はりんご剥き出しそのりんご二人で食べながら話し合いった後、帰っていったが家でこう思っていた。
(佐伯さん、俺が前にもりんご持ってくれたかと聞いてきたけどもしかして……)」
次の日、松浦が病室にくると佐伯は驚いていた。
「また来たの!」
それから松浦と佐伯は同じ趣味の漫画の話で盛り上がると話題は小説の話になった。
「そういえばクラスの人に聞いたのだけど小説も好きらしいね」
「そうだよ、昔から本が好きで読んでいたからね」
「そうだ、あと佐伯さんって小説家を目指していたんだっけ?」
その質問に佐伯は驚いた。
「え!?何で誰にも言っていないことを知っているの!?」
(あっ、そういえば前回の時にこのことは誰にも言っていないって言っていたわ)
だがやがて佐伯は全てを思い出した。
「あっ、思い出した……」
「りんごをもらったのを今回が初めてじゃなくて私は何回も死んでいる。それで前回の世界で松浦くんに小説家になろうとしていたことを言っていた」
「だから知っているんだね」
松浦は今回の世界で佐伯にりんごを渡した時に前にもりんご持ってくれたかと聞いてきた時、もしかして今までの世界の記憶が残っているんじゃないかと思っていった。
(やっぱり覚えていたか)
「松浦くんはなんで世界がタイムリープしているのか知っているの?」
松浦はこくりと頷くと佐伯はこう質問した。
「なんでなの?」
「俺がタイムリープを実行している本人だから知っているけどある人物と約束で言っちゃいけないことになっている」
佐伯はタイムリープできることが現実世界に存在することに興奮していた。タイムリープは小説などのフィクションの中でしか存在しないと思っていたからだ。
「そういえば、前の世界で小説の賞を取ったら小説家を目指そうと思っていたんだ」
そう言うとすぐスマホを取り出し小説を夢中で書きだした。
夕方になると松浦は満足そうな表情をしながら家に帰るため病室を出て行った。
(今回で絶対に佐伯さんを救って見せる)
そう固い決意でそう思っていた。
そしてある日、松浦と佐伯が二人で病室にいると佐伯は小説を執筆しながらこう言ってきた。
「松浦くんさ、前の世界で私のことを好きって言ってくれたでしょ」
「え、あっ、そうだね」
松浦は恥ずかしそうに返事をした。
「私はそう言われた時は松浦くんのこと何とも思っていなかったけどこの人は私に好意を持ってくれているんだと思いながら接しているとだんだん気になっちゃって最終的に松浦くんのこと好きになっちゃったんだよね」
そして執筆を一旦やめ松浦の顔を見ながらこう言った。
「それでよかったら私と付き合わない?」
「えっ、あっ、もちろん!」
松浦は驚きと嬉しさが同時に交じり合った感情になった。
それからカバンから秘薬を取り出すと佐伯に栄養ドリンクと嘘をつき飲ませた。
「この味、前も飲んだな」
そして帰り道、松浦は好きな人と付き合えて嬉しい気持ちだったがこんなことを思っていた。
(俺はもうすぐこの世界とは……)
神様とのとある約束ごとについて考えると虚しい気持ちになりながら帰っていった。
そしてある日、佐伯の小説が完成し賞に応募すると佐伯は不安そうな表情していると松浦はこう声をかけた。
「大丈夫、佐伯さんなら受かるって!」
そう言われると佐伯は少し気が楽になった表情をしたかのように見えた。
それで松浦は不安に思うことがあった。
(賞の発表は精々数ヶ月後、そこまで佐伯さん生きられるかどうか……)
それから二人は付き合って何ヶ月記念などと毎月祝ったりして楽しく過ごしていたがやはり松浦が思っていた通り日に日に佐伯の容態が悪くなっていった。
(このままだとやばいかも)
だが佐伯は何とか生きながらえて数ヶ月が過ぎて今日、賞の発表の日になった。
松浦は今回が四回タイムリープしてきた中で佐伯が一番生き延びていることに気付いた。
(やっぱり精神的なケアが長生きする秘訣なのかな)
そしてついに発表の時が来て二人は鼓動が早くなった。
「じゃあ確認するよ、佐伯さん」
そう言い手が震えながらサイトで確認をすると結果は……
「嘘だろ……」
そこに佐伯の名前は無く松浦はショックのあまり足から崩れ落ちる。
(そんな、ついにここまで……)
けれど佐伯は一通のメールが来ていることに気付き開いてみるとすぐさま松浦に見せた。
「これ見て!松浦くん!」
それは出版社からのメールでこう書かれていた。
《〇✕出版の斎藤と申します。賞へのご応募ありがとうございました。惜しくも受賞とはならなかったのですが、面白い作品だったと思いました、そしてその作品の書籍化のお願いをしたく連絡させてもいました》
二人はがっしりと抱き合い涙をながしながら喜んだ。
「松浦くん、私、自信がついたから小説家になる!」
「ずっと書いていたいし死にたくない!生きたい!」
そう言うと斎藤は微笑んだ表情しながらこう言った。
「よかった……」
そして次の瞬間、松浦は倒れ帰らぬ人になりそれ見ていた神様はこう思った。
(よかったな、松浦くん。成功じゃ)
あの時、神様が松浦にもう一回チャンスをくれる条件は自分の命を犠牲にすることだった。なので佐伯が助かっても松浦は死ぬことになるのだ。
それから佐伯は病気が治りまた学校に通い青春することができた。
十年後、そこには大人気作家になった佐伯の姿があり過去を振り返っていると松浦のおかげで今の自分があると思ったのだ。
そしてこう思っていた。
「今は思うと松浦くんがタイムリープしていたのは私のためだったのかな」
佐伯はタイムリープがあの後、発生していないことや自分の病気が突然治ったりしたことでそう思っていた。
ある日佐伯が天気のいい中、外へ散歩していると一匹の猫に遭遇した。
それでその猫はこっちへきてという感じを出してきてその猫について行くと、とあるお寺に着いた。
「ここって……」
そしてその中に入っていき猫が止まった先は松浦のお墓で佐伯はあることを思い出した。
「そういえば今日、松浦くんの命日だわ」
佐伯は手を合わせ帰ろうとすると猫もついてきた。
(なんで私についてくるんだろう)
佐伯と猫が一緒に歩いていると猫が突然走りだした。その走り出した先はりんごの木で猫はその木に登り、りんごを一個咥えて佐伯の前に置き差し出すとこの猫は自分がりんごを好きなことを知っているように見えた。
それであることを思い猫にこう言った。
「もしかして松浦くん?」
すると猫は「にゃあ」と鳴き返事をしたかのように見えた。
その後も猫は佐伯の後をついてきて家の前まできて一行に離れようとしなかったため決意を固めその猫を飼うことにしたのだ。
「まあ私猫嫌いじゃないし」
そして佐伯とその猫は一緒に住むことになった。
佐伯が猫と暮らし始めたそんなある日、次回の小説の話を考えていた。
「なんかいい話ないかな……」
そんなことを考えながら佐伯は猫の方を見ていると、とある話を思いついた。
「そうだ、私と松浦くんとの今までの思い出を元に話を書こう、タイトルは、これで」
その佐伯の考えたタイトルはこれだ。
「君に出会えて……」
「はい、どうぞ」
「佐伯さん元気にしている?」
「あなたはたしか……」
「松浦くん?どうしてここに?」
「いや、先生から佐伯さんが病気で入院しているって聞いて心配だから来たよ」
「それでお見舞いでこれ持ってきたから」
「ありがとう松浦くん、わざわざ持ってきてくれて」
それで佐伯はそのりんごをみて思う所があった。
(あれ……)
「松浦くんって前にもりんご持ってきてくれたっけ?」
「いや、初めてだけど」
「そう」
そして松浦はりんご剥き出しそのりんご二人で食べながら話し合いった後、帰っていったが家でこう思っていた。
(佐伯さん、俺が前にもりんご持ってくれたかと聞いてきたけどもしかして……)」
次の日、松浦が病室にくると佐伯は驚いていた。
「また来たの!」
それから松浦と佐伯は同じ趣味の漫画の話で盛り上がると話題は小説の話になった。
「そういえばクラスの人に聞いたのだけど小説も好きらしいね」
「そうだよ、昔から本が好きで読んでいたからね」
「そうだ、あと佐伯さんって小説家を目指していたんだっけ?」
その質問に佐伯は驚いた。
「え!?何で誰にも言っていないことを知っているの!?」
(あっ、そういえば前回の時にこのことは誰にも言っていないって言っていたわ)
だがやがて佐伯は全てを思い出した。
「あっ、思い出した……」
「りんごをもらったのを今回が初めてじゃなくて私は何回も死んでいる。それで前回の世界で松浦くんに小説家になろうとしていたことを言っていた」
「だから知っているんだね」
松浦は今回の世界で佐伯にりんごを渡した時に前にもりんご持ってくれたかと聞いてきた時、もしかして今までの世界の記憶が残っているんじゃないかと思っていった。
(やっぱり覚えていたか)
「松浦くんはなんで世界がタイムリープしているのか知っているの?」
松浦はこくりと頷くと佐伯はこう質問した。
「なんでなの?」
「俺がタイムリープを実行している本人だから知っているけどある人物と約束で言っちゃいけないことになっている」
佐伯はタイムリープできることが現実世界に存在することに興奮していた。タイムリープは小説などのフィクションの中でしか存在しないと思っていたからだ。
「そういえば、前の世界で小説の賞を取ったら小説家を目指そうと思っていたんだ」
そう言うとすぐスマホを取り出し小説を夢中で書きだした。
夕方になると松浦は満足そうな表情をしながら家に帰るため病室を出て行った。
(今回で絶対に佐伯さんを救って見せる)
そう固い決意でそう思っていた。
そしてある日、松浦と佐伯が二人で病室にいると佐伯は小説を執筆しながらこう言ってきた。
「松浦くんさ、前の世界で私のことを好きって言ってくれたでしょ」
「え、あっ、そうだね」
松浦は恥ずかしそうに返事をした。
「私はそう言われた時は松浦くんのこと何とも思っていなかったけどこの人は私に好意を持ってくれているんだと思いながら接しているとだんだん気になっちゃって最終的に松浦くんのこと好きになっちゃったんだよね」
そして執筆を一旦やめ松浦の顔を見ながらこう言った。
「それでよかったら私と付き合わない?」
「えっ、あっ、もちろん!」
松浦は驚きと嬉しさが同時に交じり合った感情になった。
それからカバンから秘薬を取り出すと佐伯に栄養ドリンクと嘘をつき飲ませた。
「この味、前も飲んだな」
そして帰り道、松浦は好きな人と付き合えて嬉しい気持ちだったがこんなことを思っていた。
(俺はもうすぐこの世界とは……)
神様とのとある約束ごとについて考えると虚しい気持ちになりながら帰っていった。
そしてある日、佐伯の小説が完成し賞に応募すると佐伯は不安そうな表情していると松浦はこう声をかけた。
「大丈夫、佐伯さんなら受かるって!」
そう言われると佐伯は少し気が楽になった表情をしたかのように見えた。
それで松浦は不安に思うことがあった。
(賞の発表は精々数ヶ月後、そこまで佐伯さん生きられるかどうか……)
それから二人は付き合って何ヶ月記念などと毎月祝ったりして楽しく過ごしていたがやはり松浦が思っていた通り日に日に佐伯の容態が悪くなっていった。
(このままだとやばいかも)
だが佐伯は何とか生きながらえて数ヶ月が過ぎて今日、賞の発表の日になった。
松浦は今回が四回タイムリープしてきた中で佐伯が一番生き延びていることに気付いた。
(やっぱり精神的なケアが長生きする秘訣なのかな)
そしてついに発表の時が来て二人は鼓動が早くなった。
「じゃあ確認するよ、佐伯さん」
そう言い手が震えながらサイトで確認をすると結果は……
「嘘だろ……」
そこに佐伯の名前は無く松浦はショックのあまり足から崩れ落ちる。
(そんな、ついにここまで……)
けれど佐伯は一通のメールが来ていることに気付き開いてみるとすぐさま松浦に見せた。
「これ見て!松浦くん!」
それは出版社からのメールでこう書かれていた。
《〇✕出版の斎藤と申します。賞へのご応募ありがとうございました。惜しくも受賞とはならなかったのですが、面白い作品だったと思いました、そしてその作品の書籍化のお願いをしたく連絡させてもいました》
二人はがっしりと抱き合い涙をながしながら喜んだ。
「松浦くん、私、自信がついたから小説家になる!」
「ずっと書いていたいし死にたくない!生きたい!」
そう言うと斎藤は微笑んだ表情しながらこう言った。
「よかった……」
そして次の瞬間、松浦は倒れ帰らぬ人になりそれ見ていた神様はこう思った。
(よかったな、松浦くん。成功じゃ)
あの時、神様が松浦にもう一回チャンスをくれる条件は自分の命を犠牲にすることだった。なので佐伯が助かっても松浦は死ぬことになるのだ。
それから佐伯は病気が治りまた学校に通い青春することができた。
十年後、そこには大人気作家になった佐伯の姿があり過去を振り返っていると松浦のおかげで今の自分があると思ったのだ。
そしてこう思っていた。
「今は思うと松浦くんがタイムリープしていたのは私のためだったのかな」
佐伯はタイムリープがあの後、発生していないことや自分の病気が突然治ったりしたことでそう思っていた。
ある日佐伯が天気のいい中、外へ散歩していると一匹の猫に遭遇した。
それでその猫はこっちへきてという感じを出してきてその猫について行くと、とあるお寺に着いた。
「ここって……」
そしてその中に入っていき猫が止まった先は松浦のお墓で佐伯はあることを思い出した。
「そういえば今日、松浦くんの命日だわ」
佐伯は手を合わせ帰ろうとすると猫もついてきた。
(なんで私についてくるんだろう)
佐伯と猫が一緒に歩いていると猫が突然走りだした。その走り出した先はりんごの木で猫はその木に登り、りんごを一個咥えて佐伯の前に置き差し出すとこの猫は自分がりんごを好きなことを知っているように見えた。
それであることを思い猫にこう言った。
「もしかして松浦くん?」
すると猫は「にゃあ」と鳴き返事をしたかのように見えた。
その後も猫は佐伯の後をついてきて家の前まできて一行に離れようとしなかったため決意を固めその猫を飼うことにしたのだ。
「まあ私猫嫌いじゃないし」
そして佐伯とその猫は一緒に住むことになった。
佐伯が猫と暮らし始めたそんなある日、次回の小説の話を考えていた。
「なんかいい話ないかな……」
そんなことを考えながら佐伯は猫の方を見ていると、とある話を思いついた。
「そうだ、私と松浦くんとの今までの思い出を元に話を書こう、タイトルは、これで」
その佐伯の考えたタイトルはこれだ。
「君に出会えて……」