感想ノート

  • 『誰の記憶にも残らず死んでいきたい』
    そう望んだ湊斗が、自ら存在を消していくところは、読んでいてとても切なかったです。
    それでも紬は湊斗との思い出をたくさん残すために奮闘していて。
    無力だと嘆きながらも頑張る姿には心打たれました。
    少しずつ湊斗のやりたいことリストが叶えられていって、それでも足りなくて、明日も会えるから、と紬が考えていたところは、考え方の差のようなものを感じました。
    湊斗はきっと、今を生きることで一生懸命で。
    明日が来ることに恐怖を抱いていただろうな、と。
    だけど、紬にとっては明日は当たり前に来るもので。
    たったそれだけのことなんですが、意気投合した2人の違いを感じてしまって、一気に切なくなりました。
    そして最後、湊斗の想いを知って涙する紬に、とても胸を締め付けられました。
    今をどれだけ後悔しないように過ごしても、悔いは残るものなのかな、と思いました。
    素敵な物語を、ありがとうございました!

    碓氷澪夜 2024/03/18 11:03

    碓氷澪夜さん
    感想ありがとうございます!
    きっと誰も知らないところで綺麗さっぱりいなくなりたいという気持ちと忘れて欲しくないという気持ちで葛藤があったのだと思います。
    それでも、何も残さず消えることは、湊斗にとって大切な人を思うからこその愛のかたちでした。
    紬にとっては湊斗の病気や思いを理解したと思っていたけれど、実際は全く現実味を帯びていなかったことが人間の心の難しさのようなものを込めました。
    碓氷澪夜さんにとって少しでも心に残る物語になっていたら嬉しいです。
    素敵な感想、本当にありがとうございます!

    作者からの返信 2024/03/18 23:14

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