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「明日花ちゃん、おはよう。みんなもおはよう」
「僕らはおまけかよ!」
「稔はいつだっておまけだから」
「可憐っ、僕は先輩なんだけど!?」

 次の日は、可憐ちゃんは浮かない顔だけど保健室にやってきた。
 ぐったりした様子ながら、髪の毛をお団子にして可愛いシュシュをつけている。
 いつも通りのおしゃれな可憐ちゃんに、思わずホッとする私。
 よかった。
 そう思っていると、可憐ちゃんはベッドにダイブして言った。保健室の先生が遠くの方で怒っているけど気にしない。

「あー、昨日は熱出しちゃって我ながらビックリした」
「大丈夫? 可憐ちゃん」
「うん。なんとか。真由ちゃん……ううん、真由ってあたし苦手なんだよね。過去一番揉めたのがあの子だよ」
「ああ。カースト上位の子の好きな子をどうのって言ってたね」
「今は真由ってば疾風が好きみたいだけどね」

 ボソリと可憐ちゃんが白けた顔で私の耳元で言う。

「え!?」

 飛び跳ねそうなぐらいの驚きに、私は耳を熱くして叫ぶ。可憐ちゃんは私の口を塞ぐ。稔は見て見ぬ振り。
 疾風は気づいていない。読書に夢中だ。こっちを見る気配もない。
 一生懸命ページをめくり、たまに泣いたりしてる。感動のシーンかよ。