次の日、可憐ちゃんは学校を休んだ。それはとても珍しい事。
 可憐ちゃん、大丈夫かなあ。
 心配だけど、私には連絡手段がない。
 気になる気持ちを抑えて、今日は図書館にまた本を借りに行く。

 セミの声がうるさくなってきた廊下を通りながら、フラフラと歩く。
 うちの学校は十冊まで一度に借りられるのだけど、ついつい借りられるだけ借りた本は、流石(さすが)に重たい。
 分厚い全集なんか借りるんじゃなかった。前が見えない。転びそう。

「きゃっ」

 危ないっ!! このままだと倒れそう!!
 助けてっ!!

「明日花っ!」
「は、疾風っ」

 私の前に救世主が現れた。