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とある日。私は少しずつ自分に自信を取り戻し、学年の違う関係のない教室の近くならと、休み時間に二、三年生の教室の前を通った。
すると、何やらヒソヒソしているグループがいるので、つい聞き耳を立てている。
「保健室登校の奴ら、最近チョコチョコ見かけるよなー」
内履きのシューズのラインの色が二年生の色なので二年生だろう。
うちの学校は一年生が赤、二年生が青、三年生が緑のフチがついた靴を履いている。唐突に私たちの噂をしだす男子生徒たちに、私はそっと空気になることを決め込む。
ここで私が気づかれるときまずすぎる。無理。
「あーあの美少女と他数人?」
「その呼び方やめろよー」
「でもそうじゃね? めっちゃ可愛い子いるじゃん」
「芸能人なんだから当然だろ? 前載ってる雑誌見たけど、やっぱスーパー美少女だったわ」
ワクワクした様子で可憐ちゃんの話をする男子生徒。まあ、こう言う話題なら、と私が思っていると……。
「神楽坂だっけ? 売れない漫画家の。あいつ痛いよな」
「痛いね。自分を特別だと思ってる感じが」
「斜に構えてるっていうか。絵は上手いけど漫画としては下手じゃん。作品」
「え? 作品読んだんだ?」
「ネタとしてねー。絵は上手いけどまったく面白くなかったわ」
とある日。私は少しずつ自分に自信を取り戻し、学年の違う関係のない教室の近くならと、休み時間に二、三年生の教室の前を通った。
すると、何やらヒソヒソしているグループがいるので、つい聞き耳を立てている。
「保健室登校の奴ら、最近チョコチョコ見かけるよなー」
内履きのシューズのラインの色が二年生の色なので二年生だろう。
うちの学校は一年生が赤、二年生が青、三年生が緑のフチがついた靴を履いている。唐突に私たちの噂をしだす男子生徒たちに、私はそっと空気になることを決め込む。
ここで私が気づかれるときまずすぎる。無理。
「あーあの美少女と他数人?」
「その呼び方やめろよー」
「でもそうじゃね? めっちゃ可愛い子いるじゃん」
「芸能人なんだから当然だろ? 前載ってる雑誌見たけど、やっぱスーパー美少女だったわ」
ワクワクした様子で可憐ちゃんの話をする男子生徒。まあ、こう言う話題なら、と私が思っていると……。
「神楽坂だっけ? 売れない漫画家の。あいつ痛いよな」
「痛いね。自分を特別だと思ってる感じが」
「斜に構えてるっていうか。絵は上手いけど漫画としては下手じゃん。作品」
「え? 作品読んだんだ?」
「ネタとしてねー。絵は上手いけどまったく面白くなかったわ」