ある日。私がひとりトイレに行くと、集団で移動教室に向かう途中のクラスメイトたちが見えた。
私は一瞬怯むものの、勇気を出して少し遠巻きに近づいていく。だって私悪くないし。
なんて可憐ちゃんの真似をしてみたりして。
するとスッと私がいないかのようにみんなが近づいてきて、通って行った。
「あのねあのね。新刊の漫画がね」
「やばいー。お腹減った」
「本当毎日楽しい!」
自由にペチャクチャと話すクラスメイトは、私を見てない。
そして、私がいない時もいる時も同じように、雑談を交わし世界を回していく。
「あははは。面白い!」
「もぉー! 次の授業始まるよー?」
大きな笑い声が聞こえると、グエッとなる。
ああ。私なんか、いてもいなくても同じなんだ。わかってたけれど、目の前にいても興味も持たれないのはつらい。
同じ青空を窓越しに浴びて、同じ廊下にいても、これだ。
わかってる。
私は教室で空気だったし、みんながあちらからわざわざ声をかけるメリットもない。
むしろバカにして笑うようなエグい話題すらするメリットもないのだと。
私は一瞬怯むものの、勇気を出して少し遠巻きに近づいていく。だって私悪くないし。
なんて可憐ちゃんの真似をしてみたりして。
するとスッと私がいないかのようにみんなが近づいてきて、通って行った。
「あのねあのね。新刊の漫画がね」
「やばいー。お腹減った」
「本当毎日楽しい!」
自由にペチャクチャと話すクラスメイトは、私を見てない。
そして、私がいない時もいる時も同じように、雑談を交わし世界を回していく。
「あははは。面白い!」
「もぉー! 次の授業始まるよー?」
大きな笑い声が聞こえると、グエッとなる。
ああ。私なんか、いてもいなくても同じなんだ。わかってたけれど、目の前にいても興味も持たれないのはつらい。
同じ青空を窓越しに浴びて、同じ廊下にいても、これだ。
わかってる。
私は教室で空気だったし、みんながあちらからわざわざ声をかけるメリットもない。
むしろバカにして笑うようなエグい話題すらするメリットもないのだと。