「どうした? 具合悪いか? 明日花」

 早速気を回してくれて疾風が訪ねる。

「俺らになんか、気を使わなくていいからな? 明日花」
「疾風」

 そう、言われてしまうと、つい。

「あのね、私、さ」
「明日花?」

 俯きそうになりながら、私はグン、と顔をみんなの方へ向ける。
 そして。深呼吸して、私は言った。
 だって、こんなふうに当たり前のように私を仲間に入れてくれたみんなといたら。

「みんなに話したい事があるんだーー」

 私は、どうしても何故教室へ行けなくなったかを、みんなに打ち明けたくなったのだった。

***