誰に何を言われたわけでもないのに、あの日から私は自然と自分から保健室に登校するようになった。
担任は知らんぷり。パパやママは気づきもしない。
きっと気づいたら怒られるんだろう。
当然だけど、仕方ないけど、その日が怖い。
そう怯えながら、なんだかんだで私はのんびりとその中での保健室登校生活を楽しんでいた。
給食は担任が運んできてくれて、トイレは別の場所にあるのを使う。
そうすることで他の生徒の目を気にせずに、リラックスできることも学んだ。
他の四人は本当に自由だった。昼寝をするのは日常茶飯事。
「疾風、走ってる……」
トランプしたり、校庭が空いてるからとジョギングする疾風とか。
タブレットを持ち込む稔に、メイクをしだす可憐ちゃん。
みんな思い思いに行動していた。悪びれる様子などまったくない。