「四人集まったな」
疾風が私たちの数を数えて言った。保健室の先生に許可をもらって、久しぶりに保健室を借りた。
懐かしい薬品の香りに、懐かしいメンバー。なんとなくソワソワする。
「みんなに実は話があるんだ。急な話だけれど、俺。海外に行く」
「嘘!?」
私は反射的に叫んだ。海外!?
「明日花、嘘じゃないよ。俺の足の手術をするんだ。リハビリも兼ねて、長くいると思う。またサッカーができるように」
「いいと思うよ。夢のためだし」
「稔。そう言ってくれるか」
「うん。疾風はサッカーがなきゃ生きれないんでしょ。僕にとっての漫画みたいに」
「ああ。生きがいだな。中学生の子供の夢如(ごと)き、って思うかもだけれど、それがないと生きる意味がなくなるぐらいに」
なるほど。
疾風はすごく真剣な顔をしていた。
稔も。一方可憐ちゃんは。
「あたしも賛成。全力で治療して、全力でサッカーして、ダメなら諦められるけれど、今のままじゃ不完全燃焼だもんね」
「そうだな、可憐。人生に悔(く)いは残したくないしな」
「相変わらず真面目で大人びてるね。疾風は」
呆れたような優しい目で疾風を見る可憐ちゃん。
疾風が私たちの数を数えて言った。保健室の先生に許可をもらって、久しぶりに保健室を借りた。
懐かしい薬品の香りに、懐かしいメンバー。なんとなくソワソワする。
「みんなに実は話があるんだ。急な話だけれど、俺。海外に行く」
「嘘!?」
私は反射的に叫んだ。海外!?
「明日花、嘘じゃないよ。俺の足の手術をするんだ。リハビリも兼ねて、長くいると思う。またサッカーができるように」
「いいと思うよ。夢のためだし」
「稔。そう言ってくれるか」
「うん。疾風はサッカーがなきゃ生きれないんでしょ。僕にとっての漫画みたいに」
「ああ。生きがいだな。中学生の子供の夢如(ごと)き、って思うかもだけれど、それがないと生きる意味がなくなるぐらいに」
なるほど。
疾風はすごく真剣な顔をしていた。
稔も。一方可憐ちゃんは。
「あたしも賛成。全力で治療して、全力でサッカーして、ダメなら諦められるけれど、今のままじゃ不完全燃焼だもんね」
「そうだな、可憐。人生に悔(く)いは残したくないしな」
「相変わらず真面目で大人びてるね。疾風は」
呆れたような優しい目で疾風を見る可憐ちゃん。