「岡崎先生、保健室に来てくれるって」
「ありがと保健室の先生」
「もう、花野って呼んでよ。明日花さん」
「ごめんなさい、花野先生。もう馴染んじゃってるから、そのあだ名」
「仕方がないけれどね。事実を述べただけのあだ名で覚えやすいんでしょ?」
「そうですね、あ、岡崎先生が見えた」
私たちは保健室の中で待機していたので、岡崎先生が見えて慌てて椅子に座る。
テーブルには花野先生こと保健室の先生お手製の紅茶。
今日はハーブを入れてリラックス効果を上げたとか言ってた。
手の込んだことするなぁ。
「すみません、岡崎です」
岡崎先生が不安そうに保健室の先生を見た。
「なんでしょうか、一体。樋口たちも集まって」
私とひいやと友希子がジッと岡崎先生をにらむ。
そして保健室の先生がふくよかな体を前に出して言った。
「直球に言いますね。いじめを止めてください」
「いじめ?」
岡崎先生はキョトンとした顔を見せた。
どうやら思い当たりもしないらしい。