それは言えているかもしれない。
 病は気からみたいな。
 自己暗示は大事。

「ねぇ。ちょっと友達の教室見てくる」

 ふと、私はあの三人を思い出した。
 そう言えば、どうしているのだろうか。気になる。

「ボクもついて行こうか?」

 ひいやは心配そうに首を傾げて言った。
 なので私はニッコリ笑って首を横に振る。

「ううん。ひとりで大丈夫だよ。ありがとう、ひいや。また後で」
「あ、うん」

 私はひいやの返事を待って手を振って図書館を出た。
 はあ、深呼吸をしてからまずは可憐ちゃんの教室を目指す。
 同じ一年生の教室だけれど、私は東、可憐ちゃんは西側に教室がある。
 だってマンモス校だから。
 一学年全部二桁のクラスがある。
 しかもひとつひとつの教室は広めだから一年一組の私と、一年十組の可憐ちゃんの教室はかなり離れている。
 歩くのがつらいレベル。