怖かった。
 独りぼっちで戦うことがずっと怖くて仕方がなかった。
 けれど、保健室には強くて優しい味方がいた。

 だから。私は教室の中であの子たちのように、樋口の味方になってあげたい。
 なってあげる、という表現も図々しい。
 絶対になりたい、と強く思う。

 独りぼっちは辛く苦しいから。
 貴方は独りじゃないよと自分の存在をかけて伝えたい。それが、みんなに勇気をいっぱいもらった私が他の人たちに出来る事。

 それが例えいじめられているのが樋口じゃなくても。いじめは良くないと思うから私は動きたい。いや、動く。
 それが例え罪を犯してしまった子でも、いじめの報復でも。
 いじめは決してしてはいけない事だと思うから。
 そりゃあ、その当人と仲良く出来るかは別問題だけれど。