大事なのは歩み寄りだ。
 相手をわかろうとする気持ちだ。
 それがなきゃ、下手するとスタート地点に立てない場合はいっぱいあるんだ。
 入学式はもうだいぶ前だし、第一印象はもう変えられないだろう。
 それに不登校なんて地雷キャラ、関わりにくいに決まっている。
 だから、私は他の子以上に努力しなきゃいけない。
 正直すごく怖い。
 でも、自分の意志でそうなったんだから、自分の尻は自分で拭かないといけない。

「疾風たち、元気?」

 私は恐る恐る聞いた。
 すると可憐ちゃんも首を傾げる。

「多分元気かな。あたしも覗きにはいってないし」
「今度一緒にふたりの教室に遊びに行こうよ。可憐ちゃん」

 勇気を出して私はそう言ってみる。
 嫌がられないか不安だけど会いたいもん! 絶対絶対会いたいもん!

「そうだね。ふたりで行こうか。きっとふたりも喜ぶよ。だって親友だもん。あたしとアイツら」
「だね! 可憐ちゃん」