「先生は保健室で勇気をもらったわ。そして、恐る恐る教室へ戻って、保健室の先生を目指すために頑張ることを決めたの。疾風君だって、きっとすごく寂しいに決まってる」
私だって、みんなだって、それはわかってるけれど……。
「それでもみんなのくれた勇気を無駄にしないために、頑張って、踏ん張って、粘るつもりだと思うの。だから、先生たちは応援するべきよ」
「先生……でも、私寂しい。疾風がいないのがすごく寂しい」
「明日花さん。そうね。でも、疾風君は先生も含めると四人とさようならしたのよ、もっと寂しいわ。そりゃ人生はさようならの繰り返しだけど」
「四人と、さようなら……私たちは疾風だけだけど、疾風は四人」
私はブツブツと繰り返す。
自分の中から、仲良しな子たちが四人も一度に消えるなんて。
それは、心底つらいだろう。
私なら、泣き叫んで嫌がって戻りたくなる。
「そう。だから引き止める事なんかしちゃダメよ。気持ちはわかるけど。先生は、ずっと保健室の先生だから、ね?」
保健室の先生はそっと私の前にきて、机越しに頭を撫でてくれた。
温かな雰囲気の保健室の先生は、大好きだ。深入りしないところとか、穏やかでうるさくないところとか。
ちょっとふくよかで、それがまたマスコットみたいなところも。なんとなく、癒し系で可愛い。
「はい、先生」
「明日花さんはいい子ね。素直で、まっすぐで。その素直さがみんなに伝わればいいのにね、可憐さん」
「ですね。明日花さんは素直すぎるぐらいの性格で。もっと捻ってもいいのかなって思う。でも、今の明日花ちゃんがあたしは好きだよ」
「可憐ちゃん」
唐突の告白に私は顔が熱くなる。
私だって、みんなだって、それはわかってるけれど……。
「それでもみんなのくれた勇気を無駄にしないために、頑張って、踏ん張って、粘るつもりだと思うの。だから、先生たちは応援するべきよ」
「先生……でも、私寂しい。疾風がいないのがすごく寂しい」
「明日花さん。そうね。でも、疾風君は先生も含めると四人とさようならしたのよ、もっと寂しいわ。そりゃ人生はさようならの繰り返しだけど」
「四人と、さようなら……私たちは疾風だけだけど、疾風は四人」
私はブツブツと繰り返す。
自分の中から、仲良しな子たちが四人も一度に消えるなんて。
それは、心底つらいだろう。
私なら、泣き叫んで嫌がって戻りたくなる。
「そう。だから引き止める事なんかしちゃダメよ。気持ちはわかるけど。先生は、ずっと保健室の先生だから、ね?」
保健室の先生はそっと私の前にきて、机越しに頭を撫でてくれた。
温かな雰囲気の保健室の先生は、大好きだ。深入りしないところとか、穏やかでうるさくないところとか。
ちょっとふくよかで、それがまたマスコットみたいなところも。なんとなく、癒し系で可愛い。
「はい、先生」
「明日花さんはいい子ね。素直で、まっすぐで。その素直さがみんなに伝わればいいのにね、可憐さん」
「ですね。明日花さんは素直すぎるぐらいの性格で。もっと捻ってもいいのかなって思う。でも、今の明日花ちゃんがあたしは好きだよ」
「可憐ちゃん」
唐突の告白に私は顔が熱くなる。