そこでどうして私たちは応援できないのだ。私たちの方が悪い。
 そんなの三人とも自覚していると思う。
 けれど。
 やっぱり怖いし寂しいし、色んな感情が入り混じって「いってらっしゃい」なんて気軽に送り出せない。
 無理。
 この狭い保健室でずっと守られていることはできない。
 わかっている。

 でも。四人仲良くずっといられる方法があるならいいのにと強く願う。
 いるべき場所は、とっくにみんな理解している。
 でも、可憐ちゃんも稔もきっとそんな気持ちなのだろう。
 すると、疾風がため息をついた。

「なんでみんな応援してくれないんだよ」

 悲しそうな目で私たちを疾風は見る。そして。

「改めて言う。俺はこの保健室を出てく。そして教室へ行く」

 そう言ってクルリとその場を出て行った。

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