「いつか、教室に堂々と戻ってみせるから。その時は、関わらないでほしい、それだけだよ」

 やっぱり可憐ちゃんは可憐ちゃんだ、と思う。
 言いたいことをハッキリ言って、(いさぎよ)い。
 可憐ちゃんのそんなところが私は大好きだ。憧れる。

「つるまないと何もできない真由みたいにはなりたくないし。無理に仲良くしようとは絶対しないでね」

 可憐ちゃんはそう言って回れ右をした。稔も続く。そして鳴るチャイム
 私たちも慌ててふたりを追いかける。みんなも流石に解散だ。

「うわああああん」

 気が緩んだのか、泣きじゃくりながら走り去る真由が、一瞬視線に入ったけれど、私は無視することに決めた。

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