「そんなことないよ」
「そんな風にグチるってひどくない?」
(杏菜ちゃんと美海ちゃんの声・・・!?)
新しいグループに馴染めていないのは何となく分かっていた。だから悪口を言われたことは悲しかったけれど、納得していた自分もいたのだ。
「はぁ?村野さん達に何が分かるの?」
私をかばってくれてる美海ちゃん達にグループの子達は容赦なく反論をする。
「そんな風に言ってるあなた達の方が分かってないよ」
杏菜ちゃんが迷いのない声で言い切った。
「綾乃ちゃんはね、ときどきハッキリしないとことか、自分の本音全然言わないとことかあるけど、一生懸命の子なんだよ!」
(かばってくれてる・・・?私の事を・・・)
「そうだよ!それなのに、勝手に利用してちょっと不満があるとグチるって何様?」
「私達が何をしようが勝手でしょ!?」
「そうだね。けど、だからってあなた達の身勝手で綾乃ちゃんを傷つけるようなマネしないで!」
2人がいつもより強い言葉を使っているのに、グループの子達は食い下がる。
「フン、そうやって熱くなってれば?そんな風に言ってる阿久津さん達だって、綾乃と一緒に居なくなったくせに」
「都合いいときだけ善人ぶるっておか・・・」
「おかしい」って言いかけた言葉が止まった。盗み聞きしてた私に気づいたからだ。
「綾乃!?」
「ごめん、これは違うの!何かの間違いで!」
私を見た途端、突然態度を変える。
何も、なかったように。何も、悪いことをしてないように。
(こうまでして私との関係を保ちたいの・・・?それって、男子とかにいい目で見られたいからじゃない?)
「取り繕って弁解しなくていいから。全部聞いてたよ」
「!」
私の言葉に、顔がひきつった。
「つまんないとか、楽だからとか、そんない言い方するくらいなら、無理して関係保とうとしなくていいから!そんな状態で一緒に居られても、嬉しくない!」
私がそう言い終わると、冷めた目で見てきた。一生懸命気持ちを使えた私を軽んじるように。
「へー、そっか。じゃあ綾乃はボッチに逆戻りか」
「そうなってもいいよ、私は」
だって私にはまゆかと圭がいるから。
寂しいときには一緒に寄り添ってくれる友達が。
迷いのない言葉で伝えると向こうは軽く舌打ちをして立ち去った。
「綾乃ちゃん・・・」
「大丈夫?」
美海ちゃんと杏菜ちゃんが私の元へ駆け寄った。2人とも、気を使ってくれてる様子だ。
「平気。全く悪口言われない人なんて存在しないから」
「そっか」
(2人とも、気まずいよね)
リーダー格の子の言葉を2人は気にしているようだ。私がグループを抜けたことに対し、罪悪感を抱いているのだろう。
(今、何でグループ抜けたのかとか、ちゃんと伝えよう)
「かばってくれてありがとう。それと、ごめんね」
「え?」
謝ることなんてあった?とでも言いたそうな目で見てくる。
「急にグループ抜けてごめん。2人が気が合うのはいいことなんだけど・・・それが元で、私が居づらさを感じたんだ。それで、圭のアドバイスを受けて1度離れてみたの」
ここで一呼吸置いた。
美海ちゃん達は真剣に聞いてくれる。
「それでも2人は普通にしてるから、もういいかなって思えたの」
言い終えて、真っ先に口を開いたのは美海ちゃんだった。
「そうだったんだ。私達もごめんね。そんな風に思ってるとは考えなくて・・・」
「綾乃ちゃんが抜けたいって思うなら、抜けさせてあげようって思ったんだ。すれ違ってたんだね」
(あぁそっか)
私のことを気にしていないというのは、私の勘違いだった。2人は気にしていたけれど、私に下手に干渉してはいけないと思い何もしなかったのか。
あれは2人なりの優しさだったのだ。私が心置きなく他のグループにいけるようにと。
「謝らなくていいよ。そのおかげで一歩踏み出せたから!」
すっきりした顔で笑うと、2人も一緒に笑顔になった。
「そんな風にグチるってひどくない?」
(杏菜ちゃんと美海ちゃんの声・・・!?)
新しいグループに馴染めていないのは何となく分かっていた。だから悪口を言われたことは悲しかったけれど、納得していた自分もいたのだ。
「はぁ?村野さん達に何が分かるの?」
私をかばってくれてる美海ちゃん達にグループの子達は容赦なく反論をする。
「そんな風に言ってるあなた達の方が分かってないよ」
杏菜ちゃんが迷いのない声で言い切った。
「綾乃ちゃんはね、ときどきハッキリしないとことか、自分の本音全然言わないとことかあるけど、一生懸命の子なんだよ!」
(かばってくれてる・・・?私の事を・・・)
「そうだよ!それなのに、勝手に利用してちょっと不満があるとグチるって何様?」
「私達が何をしようが勝手でしょ!?」
「そうだね。けど、だからってあなた達の身勝手で綾乃ちゃんを傷つけるようなマネしないで!」
2人がいつもより強い言葉を使っているのに、グループの子達は食い下がる。
「フン、そうやって熱くなってれば?そんな風に言ってる阿久津さん達だって、綾乃と一緒に居なくなったくせに」
「都合いいときだけ善人ぶるっておか・・・」
「おかしい」って言いかけた言葉が止まった。盗み聞きしてた私に気づいたからだ。
「綾乃!?」
「ごめん、これは違うの!何かの間違いで!」
私を見た途端、突然態度を変える。
何も、なかったように。何も、悪いことをしてないように。
(こうまでして私との関係を保ちたいの・・・?それって、男子とかにいい目で見られたいからじゃない?)
「取り繕って弁解しなくていいから。全部聞いてたよ」
「!」
私の言葉に、顔がひきつった。
「つまんないとか、楽だからとか、そんない言い方するくらいなら、無理して関係保とうとしなくていいから!そんな状態で一緒に居られても、嬉しくない!」
私がそう言い終わると、冷めた目で見てきた。一生懸命気持ちを使えた私を軽んじるように。
「へー、そっか。じゃあ綾乃はボッチに逆戻りか」
「そうなってもいいよ、私は」
だって私にはまゆかと圭がいるから。
寂しいときには一緒に寄り添ってくれる友達が。
迷いのない言葉で伝えると向こうは軽く舌打ちをして立ち去った。
「綾乃ちゃん・・・」
「大丈夫?」
美海ちゃんと杏菜ちゃんが私の元へ駆け寄った。2人とも、気を使ってくれてる様子だ。
「平気。全く悪口言われない人なんて存在しないから」
「そっか」
(2人とも、気まずいよね)
リーダー格の子の言葉を2人は気にしているようだ。私がグループを抜けたことに対し、罪悪感を抱いているのだろう。
(今、何でグループ抜けたのかとか、ちゃんと伝えよう)
「かばってくれてありがとう。それと、ごめんね」
「え?」
謝ることなんてあった?とでも言いたそうな目で見てくる。
「急にグループ抜けてごめん。2人が気が合うのはいいことなんだけど・・・それが元で、私が居づらさを感じたんだ。それで、圭のアドバイスを受けて1度離れてみたの」
ここで一呼吸置いた。
美海ちゃん達は真剣に聞いてくれる。
「それでも2人は普通にしてるから、もういいかなって思えたの」
言い終えて、真っ先に口を開いたのは美海ちゃんだった。
「そうだったんだ。私達もごめんね。そんな風に思ってるとは考えなくて・・・」
「綾乃ちゃんが抜けたいって思うなら、抜けさせてあげようって思ったんだ。すれ違ってたんだね」
(あぁそっか)
私のことを気にしていないというのは、私の勘違いだった。2人は気にしていたけれど、私に下手に干渉してはいけないと思い何もしなかったのか。
あれは2人なりの優しさだったのだ。私が心置きなく他のグループにいけるようにと。
「謝らなくていいよ。そのおかげで一歩踏み出せたから!」
すっきりした顔で笑うと、2人も一緒に笑顔になった。