私が新たに決めたこと、それは美海ちゃん達から離れること。圭に言われたことをそのまましてるだけだけど。
(期間は1日・・・いや、2日・・・・・うーん・・・1週間にしよう)
自分の気持ちと向き合うためにも、美海ちゃん達と離れる生活をしてみることにした。
早速1時間目が終わった後1人で過ごすことにした。とはいっても移動教室だから人の波にのって歩いて居ればよかったので苦ではなかった。
2時間目と3時間目の間も一緒。3時間目と4時間目の間はトイレに行って切り抜けた。
問題は昼休み。
何をするにしても長すぎる。
図書室に行こうかと迷ったが、漫画が置いてあって意外と人が集まるので行きにくい。こんなことなら家から本でも持ってくるんだった。
1人でいると周りの声がやけに大きく聞こえる。時々聞こえる笑い声が私を嗤っているような気さえする。
もちろん気のせいだ。
実際は昨日の推しの配信が最高だったとか、小テストでやらかした話だとか他愛もない話をしている。
分かっているのに、周りに白い目で見られている気がするのはなんで。
一人でいるだけで、他の人とは違った目を向けられているのは、分かっていた。
私だってそうだったから。
世界は広い、学校が全てではないと言うが、それは既に学校から開放されたか、独りを味わったことがない人の言葉だと思う。
なんの取り柄もない学生にとって、学校は世界の全てだ。
1人で買い物や映画に行くこととはわけが違う。みんな誰が誰だか何となく知っている。
知っているからこそ安心して生活ができ、それと同時に生きづらさを感じるのだ。
さっきから時計をちらちら見ているが、昼休みが終わるまであと20分もある。家でゴロゴロと過ごすとあっという間なのに、今は一分一秒がとてもつもなく長い。
ただ自分の席に座っているだけなのに肩身が狭い思いをする。
心臓が縮み上がりそうだ。
いっそのこと透明人間になってしまいたい。そうすれば周りの目なんて気にせずに自由に行動できるのに。
前でキィっと椅子が引かれる音がした。反射的に視線が前にいく。
「なんだ、今回は泣いてなかったのか」
────圭だ。
また来てくれた。今度こそ泣きそうになった。絶対に教えてあげないけど。
「今回"は"って何?前回"も"泣いてかないからね!」
「はいはい」
圭はそのまま私の前の席に座った。どうやらこのままここにいてくれるらしい。
「・・・優しくないんじゃなかったの?」
「お前が泣きそうだったからからかいに来たんだよ」
そうは言いつつも、最初にいじられかけただけで、それ以上は何も言ってこない。心が温まっていくのを感じた。
私は何度圭に助けられるのだろう。
「圭」
「何?」
「ありがと」
「ん」
素直に私がお礼を言うと照れくさそうにそっぽを向いた。
さっきまで重く長かった時間が、正常に動きだした気がする。
圭と幼なじみでよかった。
1週間経っても美海ちゃん達とは何もなかった。私に話しかけてきたりとか、そんなのもなし。
はたから見ても"仲良し2人組"って感じだ。私の入る隙間なんてない。少し気にしている様子だったけど、実際話しかけてこないのなら意味なんてない。
(本当に、私はいてもいなくてもいい存在だったんだ。・・・・・なら、私達が一緒にいた意味ってあったのかな?)
(期間は1日・・・いや、2日・・・・・うーん・・・1週間にしよう)
自分の気持ちと向き合うためにも、美海ちゃん達と離れる生活をしてみることにした。
早速1時間目が終わった後1人で過ごすことにした。とはいっても移動教室だから人の波にのって歩いて居ればよかったので苦ではなかった。
2時間目と3時間目の間も一緒。3時間目と4時間目の間はトイレに行って切り抜けた。
問題は昼休み。
何をするにしても長すぎる。
図書室に行こうかと迷ったが、漫画が置いてあって意外と人が集まるので行きにくい。こんなことなら家から本でも持ってくるんだった。
1人でいると周りの声がやけに大きく聞こえる。時々聞こえる笑い声が私を嗤っているような気さえする。
もちろん気のせいだ。
実際は昨日の推しの配信が最高だったとか、小テストでやらかした話だとか他愛もない話をしている。
分かっているのに、周りに白い目で見られている気がするのはなんで。
一人でいるだけで、他の人とは違った目を向けられているのは、分かっていた。
私だってそうだったから。
世界は広い、学校が全てではないと言うが、それは既に学校から開放されたか、独りを味わったことがない人の言葉だと思う。
なんの取り柄もない学生にとって、学校は世界の全てだ。
1人で買い物や映画に行くこととはわけが違う。みんな誰が誰だか何となく知っている。
知っているからこそ安心して生活ができ、それと同時に生きづらさを感じるのだ。
さっきから時計をちらちら見ているが、昼休みが終わるまであと20分もある。家でゴロゴロと過ごすとあっという間なのに、今は一分一秒がとてもつもなく長い。
ただ自分の席に座っているだけなのに肩身が狭い思いをする。
心臓が縮み上がりそうだ。
いっそのこと透明人間になってしまいたい。そうすれば周りの目なんて気にせずに自由に行動できるのに。
前でキィっと椅子が引かれる音がした。反射的に視線が前にいく。
「なんだ、今回は泣いてなかったのか」
────圭だ。
また来てくれた。今度こそ泣きそうになった。絶対に教えてあげないけど。
「今回"は"って何?前回"も"泣いてかないからね!」
「はいはい」
圭はそのまま私の前の席に座った。どうやらこのままここにいてくれるらしい。
「・・・優しくないんじゃなかったの?」
「お前が泣きそうだったからからかいに来たんだよ」
そうは言いつつも、最初にいじられかけただけで、それ以上は何も言ってこない。心が温まっていくのを感じた。
私は何度圭に助けられるのだろう。
「圭」
「何?」
「ありがと」
「ん」
素直に私がお礼を言うと照れくさそうにそっぽを向いた。
さっきまで重く長かった時間が、正常に動きだした気がする。
圭と幼なじみでよかった。
1週間経っても美海ちゃん達とは何もなかった。私に話しかけてきたりとか、そんなのもなし。
はたから見ても"仲良し2人組"って感じだ。私の入る隙間なんてない。少し気にしている様子だったけど、実際話しかけてこないのなら意味なんてない。
(本当に、私はいてもいなくてもいい存在だったんだ。・・・・・なら、私達が一緒にいた意味ってあったのかな?)