本当に、彼は行ってしまった。


複雑なパステルカラーをした太陽へ吸い込まれるように、君は空へ飛んだ。

私を支え続けてくれた君の背中には、真っ白な羽が生えているみたいに見えた。


……本当に、彼は行ってしまった。


ねぇ、空夜(そらや)くん。君は言ってくれたよね。私には幸せがある……って。

私は自分でそうは思えないよ。

だけど、だけど。

一生懸命、幸せを探してみようと思う。


……あ、1個だけ、あった。

生きていることも、幸せ……だよね。
そうやって君は言ってくれたから。

もっともっと、沢山見つけたら、君に報告するよ。

あとね、私には目標ができたんだ。

暗闇に光をさしてくれたのは、君だった。
私にとって、君は雨雲からさす希望の一筋の光だった。

だから私も、そうやって誰かの”光”になってみたい。

私なんかが出来るかわかんないけど、挑戦してみるよ。

だから、絶対、見ててね────。