「.........しずくん、一緒にかえろ、」
その言葉を出したのは、
実に、小学生ぶりかもしれない。
なにせ、
しずくんはめちゃくちゃ頭が良くて。
中学生になるころには、
いわゆる、〝中学受験〟をしたから。
当然、学校はバラバラ。
たまには、会うものの、
会える機会は減っていった............
それでも、時々会ってはいたけど。
私が20歳の時から、
しずくんは、4年間も海外に行ってしまった。
初恋だし、幼なじみだし、
何度も伝えられるタイミングもチャンスもあった。
だけど...........................
〝幼なじみ〟って、
関係が壊れるのが怖くって。
──────結局、伝えられないまま。