その人物を見るなり、
沖田さんと、澤井さんは..................



「うっそ、古谷せんぱっ、いや副社長!」

「やば!相変わらず目の保養すぎるぅ〜!」

「「2人の時間、邪魔しないから帰るね!」」



変に気を使うような言葉を出して、
ほんのり頬を赤らめながら帰って行った......



2人が帰ったあとで。



「............、しず、くん、」



静かに紡ぐ呼び慣れた名前。



「今日、志羽に大事な話しあるから、
家まで送っても..................いいかな?」



しずくんの言葉に、ほんの少し、
間があったのはすぐに気がついた。



古谷静流(ふるやしずる)くん。



私よりも、2歳年上の幼なじみ



物心ついたときには、
当たり前に近くにいてくれた男の子。



そして、
──────私の初恋。