──────パタンッ
と、扉が閉まると同時。
足早に話し始める十夜。
「.........、もう、俺には時間がないっ。
20歳のとき、偶然見つけた志羽が、
今にも、死にそうな顔してたから、」
「とぉ、」
十夜に、
リビングに行こうと声をかけようとしたけど。
まるで、
〝リビングに行く時間はねぇよ〟
そう言われてるかのような目つきで見られた。
そして...........................
「志羽を助けたくて、
志羽と一緒にいる時間が欲しくて、
俺はこの世に止まった、止まれた。
でも、志羽はこの1年、笑顔が増えた、」
再び足早に話し始める十夜。