「じゃあまた明日ね、凛。」
「うん。また明日。」
下校途中、クラスメイトと会い他愛のない会話をしながら別れ、一人で歩く。毎日その繰り返しだ。
「ねぇ」
歩いていると、一人の女性が話し掛けてきた。一瞬だけ見ると髪が長くて、服はボロボロ。関節は変な方向を向いている。
これは関わらない方がいいと思い足を動かす。女性は着いてこなかった。
「ただいまー」
家に帰るとカレーのいい匂いがしていた。リビングを覗くと、お母さんがキッチンにいた。
「おかえり、凛。今日お父さんとお姉ちゃん遅いから先食べてましょ。」
「はーい」
二階の自室に行き、制服を脱ぎ捨ててTシャツと短パンに着替える。軽くて楽だ。
洗面所で手洗いを済ませてリビングに行くと、丁度よそっている所だった。
「なんか手伝うことある?」
「レタスちぎって、トマト添えてくれると助かる。」
「はーい」
二人分のレタスをちぎって、お母さんのにだけトマトを添えた。トマトだけはどうしても食べられない。
テーブルに持って行き二人で食べる。ポツリポツリと最近あったことを話していると、お母さんの肩に子供がのっていることに気がついた。
「お母さん、動かないで。」
「なーに、虫でも付いてるの?」
「うん。それなりにキモイやつが。」
狙いを定めて子供を叩くと、消えた。
「あれ、肩が軽い。」
「私が殺した虫が肩痛めてたんじゃない?」
「そんな事ある訳ないじゃない。さーて、食べ終わったからお風呂に入ろうかな。凛、食べ終わったら食洗機回しといてね。」
「はーい」
残っていたカレーを一気に食べて、食洗機を回した。
自室に戻り脱ぎ捨てた制服をハンガーにかけた。明日の準備をし、お風呂に入る支度をしているとお母さんがドアを開けた。
「お風呂上がったよ。」
「はやっ」
「美容院行ってきたから髪は洗わなかったのよ。」
「あー、だから早いんだ。」
「凛も早く入っちゃいなさい。」
「はーい」
お風呂場に行くと、男の子が体育座りをしていた。男の子は私に気がつくとこう言った。
「僕のママ、どこ?」
私はそれを無視し、代わりに頭を撫でた。男の子は嬉しそうに目を細めて消えた。
お風呂に入り、自室に戻った。今日も平凡な一日だった。平凡というのは平和ということでもあるが、もう少し何かあってもいいと思ってしまう。実際なったら平凡が羨ましくなるのだろうけど。
携帯をいじっているといつの間にか寝ていた。耳にはイヤホンがささったままだ。
イヤホンを外し、携帯を充電した。時刻は深夜の一時。トイレに行こうと自室を出たら、目の前に首を吊った女性がいた。見なかったことにしてトイレで用を済ませた。
再び眠りにつくと身体に何か乗ってきた。薄らと目を開けると先程首を吊っていた女性が私の首を絞めようとしていた。どうにかして手を動かし頭を叩くと消えた。睡眠の邪魔をしないで欲しい。
「うん。また明日。」
下校途中、クラスメイトと会い他愛のない会話をしながら別れ、一人で歩く。毎日その繰り返しだ。
「ねぇ」
歩いていると、一人の女性が話し掛けてきた。一瞬だけ見ると髪が長くて、服はボロボロ。関節は変な方向を向いている。
これは関わらない方がいいと思い足を動かす。女性は着いてこなかった。
「ただいまー」
家に帰るとカレーのいい匂いがしていた。リビングを覗くと、お母さんがキッチンにいた。
「おかえり、凛。今日お父さんとお姉ちゃん遅いから先食べてましょ。」
「はーい」
二階の自室に行き、制服を脱ぎ捨ててTシャツと短パンに着替える。軽くて楽だ。
洗面所で手洗いを済ませてリビングに行くと、丁度よそっている所だった。
「なんか手伝うことある?」
「レタスちぎって、トマト添えてくれると助かる。」
「はーい」
二人分のレタスをちぎって、お母さんのにだけトマトを添えた。トマトだけはどうしても食べられない。
テーブルに持って行き二人で食べる。ポツリポツリと最近あったことを話していると、お母さんの肩に子供がのっていることに気がついた。
「お母さん、動かないで。」
「なーに、虫でも付いてるの?」
「うん。それなりにキモイやつが。」
狙いを定めて子供を叩くと、消えた。
「あれ、肩が軽い。」
「私が殺した虫が肩痛めてたんじゃない?」
「そんな事ある訳ないじゃない。さーて、食べ終わったからお風呂に入ろうかな。凛、食べ終わったら食洗機回しといてね。」
「はーい」
残っていたカレーを一気に食べて、食洗機を回した。
自室に戻り脱ぎ捨てた制服をハンガーにかけた。明日の準備をし、お風呂に入る支度をしているとお母さんがドアを開けた。
「お風呂上がったよ。」
「はやっ」
「美容院行ってきたから髪は洗わなかったのよ。」
「あー、だから早いんだ。」
「凛も早く入っちゃいなさい。」
「はーい」
お風呂場に行くと、男の子が体育座りをしていた。男の子は私に気がつくとこう言った。
「僕のママ、どこ?」
私はそれを無視し、代わりに頭を撫でた。男の子は嬉しそうに目を細めて消えた。
お風呂に入り、自室に戻った。今日も平凡な一日だった。平凡というのは平和ということでもあるが、もう少し何かあってもいいと思ってしまう。実際なったら平凡が羨ましくなるのだろうけど。
携帯をいじっているといつの間にか寝ていた。耳にはイヤホンがささったままだ。
イヤホンを外し、携帯を充電した。時刻は深夜の一時。トイレに行こうと自室を出たら、目の前に首を吊った女性がいた。見なかったことにしてトイレで用を済ませた。
再び眠りにつくと身体に何か乗ってきた。薄らと目を開けると先程首を吊っていた女性が私の首を絞めようとしていた。どうにかして手を動かし頭を叩くと消えた。睡眠の邪魔をしないで欲しい。