トーク欄
アマネ「今日は、ありがとうございました。」
ヒイロ「全然、イイヨ♫」
アマネ「ところで、私はタオルと上着を何処に返しにいけばいいのですか?」
ヒイロ「3年D組ダヨ〜!」
アマネ「了解しました<(`・ω・´)」 

 《ヒイロって先輩だったんだ。てっきり同級生かと思ってた。2個も上だったのか。失礼な態度をとっていなかったか心配》とまじまじと思うアマネ。そして、トーク欄のヒイロには、カタカナが多い…《少しクセの強い先輩だな》と失礼な事を思ってしまうアマネ。こんなに、人の事を考えたのは久し振りなことに気づいた。《2ヶ月振りくらいか》と思うと胸が苦しくなった。
 そう2ヶ月前。アマネは、同級生のユウキに告白していた。《当たって砕けろ》の精神で、告白したのは良いものの、砕け散った。アマネはが塞ぎ込む原因の1つである。
 ヒイロが《なにもなくても連絡してね〜!》と言っていたから、こういう事も話してみるか。珍しく積極的に連絡するアマネである。

   トーク欄
アマネ「先輩、少し愚痴聞いて貰って良いですか?」
ヒイロ「イイヨ〜!どんどん話して〜。」
アマネ「少し前に好きな人に振られたんですよ。辛すぎて泣けないというか。」
ヒイロ「うん。」
アマネ「《私の恋は偽物だったのか?》と思うぐらい冷静で。自分が末恐ろしくなって。」
ヒイロ「偽物なんかじゃない。アマネは言ってるよ《辛すぎる》って。」
アマネ「失恋には、新しい恋って言いますけど、そんなの私には一緒ない気がして。」
ヒイロ「あるよ。ここにいるから。アマネを必要とする人がここに。」

目を疑う様なトーク欄。アマネの頭の中は《?》で埋まっていく。しかし聞き返す、勇気もないアマネはどう返信するか迷いに迷う。結局《ありがとうございます。》とだけ返信して、会話を終えた。