「ただいま」
「おかえり!あのさ、今日凛ちゃんの事ばっか考えてたんだ!ずーっとニヤニヤしてて後輩に笑われちゃった」
リビングから走ってあははと、照れたように頭を掻く彼。
何も言えず、俯く私。
「凛ちゃん?どうしたの?」
いつもと私の様子が違くて心配してくれる浩斗。
私もそうだよ、ずっと浩斗の事考えていたよって言ってずっと笑っていたい。
でも、それは浩斗のためにならない。
「別れたい」
私は彼の目を見て言った。信じてもらえるように。
止まった静寂な空間は彼によって動き出した。
「え、何で?」
「好きじゃ、なくなったんだ」
初めて彼に嘘をついた。
目の前に立つ浩斗の目から雫がこぼれ落ちる。
「え、え何で?俺やだよ。別れたくない」
「ごめん」
下唇を噛んで涙を堪えてる浩斗。
昔からの癖だ。下唇を噛んでる時は何かを我慢してたり不満に思ってたりしている。
泣くな。絶対に泣いちゃだめだ。泣いたらきっと本当の事を話してしまう。それは浩斗を悲しませるのと同じだ。
「本当ごめん」
そう言って私は外へ出る。
「凛ちゃん!!」
後ろから愛しい彼の声が聞こえる。
振り返りたい。彼の胸に抱きついて全てを話したい。
けど、それは許されない。
私たちの家に背を向けて私は歩き出す。
「おかえり!あのさ、今日凛ちゃんの事ばっか考えてたんだ!ずーっとニヤニヤしてて後輩に笑われちゃった」
リビングから走ってあははと、照れたように頭を掻く彼。
何も言えず、俯く私。
「凛ちゃん?どうしたの?」
いつもと私の様子が違くて心配してくれる浩斗。
私もそうだよ、ずっと浩斗の事考えていたよって言ってずっと笑っていたい。
でも、それは浩斗のためにならない。
「別れたい」
私は彼の目を見て言った。信じてもらえるように。
止まった静寂な空間は彼によって動き出した。
「え、何で?」
「好きじゃ、なくなったんだ」
初めて彼に嘘をついた。
目の前に立つ浩斗の目から雫がこぼれ落ちる。
「え、え何で?俺やだよ。別れたくない」
「ごめん」
下唇を噛んで涙を堪えてる浩斗。
昔からの癖だ。下唇を噛んでる時は何かを我慢してたり不満に思ってたりしている。
泣くな。絶対に泣いちゃだめだ。泣いたらきっと本当の事を話してしまう。それは浩斗を悲しませるのと同じだ。
「本当ごめん」
そう言って私は外へ出る。
「凛ちゃん!!」
後ろから愛しい彼の声が聞こえる。
振り返りたい。彼の胸に抱きついて全てを話したい。
けど、それは許されない。
私たちの家に背を向けて私は歩き出す。