①物語の設定・主要キャラクターの説明


・物語の世界観

主人公が徹底的にやり込んだゲームがそのまま反映された世界。
二つの大国に挟まれた小国が舞台であり、それぞれA国派、B国派と貴族のなかで派閥が存在する。
それぞれの大国に端を発する殺人事件などが度々発生しているが、事なかれ主義の貴族たちがそれを揉み消している。

主人公はそのゲームの知識を持ったまま、A国派に属する公爵家に転生する。


・主要登場人物のキャラクター紹介


名前:ルーフェス・リア・アルデバラン(主人公)
年齢:6歳

もとは日本に住んでいた社畜おじさん。過労がたたってゲーム世界に転生する。
公爵家に生まれたとして一瞬喜ぶが、たしかゲーム中だと、ルーフェスはB国派の刺客に殺されることを思いす。
なので6歳でありながらもゲーム知識を駆使して部下たちを従え、なんとか生存ルートに進もうとする。

また前世は社畜なので今生こそ好き勝手に振る舞おうとするが、もともとは超善人なので、無意識のうちに部下や領民たちを助けるか、「6歳の可愛い悪戯」で済まされる。


名前:シリアン・ユーシアス(ヒロイン)
年齢:21

主人公の公爵家に仕えている剣聖。
当代最強の剣士と言われるほどの実力を誇り、曲がったことは大嫌いな性格。
だからこそ現在の国の在り方、そして貴族たちの立ち居振る舞い方に憂慮を覚えていた。
そんなシリアンが目を話した隙に、主人公がB国派の刺客に襲われそうになる。

だが主人公はゲーム知識を活かした魔法で逆に刺客を返り討ちにする。さらには理想の国(意訳:主人公にとっての独裁国家)を作りたいと言われ、主人公に心酔。

女性読者にも刺さりやすいおねショタの関係にしたいと考えています。


②冒頭部分のプロット

1話


夜。私室で刺客に襲われかけている時に、ルーフェスは前世の記憶を取り戻す。

本当の自分はくたびれたおっさんであること。
ここは前世にて100周もクリアしたゲーム世界であること。
自分は悪役貴族として名高いA国派の息子として生まれたこと。
そして――目の前にいる刺客がB国派からの差し金であること。

前世の知識が通用するかを確かめるため、ルーフェスは刺客の攻撃をすべて躱す(行動パターンはすべて覚えている)。
その最中に剣聖シリアンがくるが、目で「手を出すな」と合図する。
最後は前世の知識を活かした魔法で刺客を倒す。

そこでルーフェスは理解する。
前世のゲーム知識が今生ではかなり使えること。
そしてこのままではさらなるB国派が来て、殺される運命にあることを。


2話

剣聖シリアンに安否確認を取られるルーフェス。
まったくの無事であることからかなり驚かれる。この刺客はシリアンから見てもかなりの実力者であったため。

そうしながら、ルーフェスは思案する。

今回はなんとか退けることができたが、シナリオ通りに話が進んでいくならば、また刺客が来る可能性が非常に高い。いかにこちらに剣聖がいるとはいえ、向こうの戦力も馬鹿にならない。

せっかく転生したのだから、殺されることなく、のんびりと好き勝手に生きていきたいルーフェス。

だからシリアンに、正しい国(意訳:俺にとっての独裁国家)を作る手助けをしてほしいと申し込む。
ひとまず公爵家を離れれば、刺客に狙われないだろうという考えだ。

(ここで少しだけシリアン目線で話をします)

大国に言いなりになっている国や、それらの体制を築いている貴族たちに疑問を持っているシリアン。
刺客を倒したルーフェスを素直に賞賛する。
そんな彼が国を作りたいと言い出した。自分は彼に仕えている身。ルーフェスを守る意味でも、ついていくことを決める。

3話


父に了承を取り、ひとまずルーフェスは与えられた領土に足を運ぶ。
ひとまず近くにあった村に出向くが、どうにも領民たちから厳しい目を向けられている気がする。
村長にこのことを聞いてみると、最近A国の横暴が激しくなっていることを知る。
飲食店では無銭飲食をするし、ただで商店のものを持っていくし、村にいる女性を攫っては乱暴をしてから帰したり……。

ただしここはあくまでA国派の領土。
領主たるルーフェスの父は何もしようとしないため、それが原因で領民の表情が暗いのだという。

これは困った。
主人公は自国の領土を広げ、自分だけの土地を作りたいのに。
このままではA国に侵略されてしまうと感じたルーフェスは、A国をなんとか追い出そうと決意する。
それを表明すると町長や剣聖シリアンが驚きの表情を見せる。
するとさっそく村でトラブルが起こりはじめ、ルーフェスは外に出る。


③今後の展開

外に出ると、やはりそこにはA国の貴族がいた。
ちょうど好みの女の子を見つけたため、文字通りの「お持ち帰り」をしようとしていた。

そこにルーフェス登場。いかにA国の者であっても、領土内での勝手な振る舞いは許さないと言う。A国の貴族は「子どもはすっこんでろ」と言うが、ルーフェスの魔法に吹き飛ばされる。そのまま貴族は退散し、ルーフェスはいっとき町の英雄になる。

シリアンからもより信頼されるようになり、ルーフェスは己の独裁政治がより実現に向かいつつあることを知って胸を張る(6歳なので可愛い)

だがA国からの嫌がらせも同時に増えてきたため、ルーフェスはそこで一考を講じる。
村で暴れていた貴族は、ゲームでもなかなかの小悪党だった。
ここの領地どころか別国の女性さえも拉致監禁し、己の欲望を満たしているキャラだった。

ゆえにルーフェスはシリアンを伴ってその本拠地に潜入。ゲーム知識があるので、その場所も、潜入方法もわかっている。
途中で予想外に巨大なドラゴンが出現するも、それもゲーム中で何百回と見てきた魔物。

少しだけ戦いが長引くものの、さして苦戦するでもなく勝利を収める。
A国の貴族は逮捕され、嫌がらせも終わる。

束の間の平和を手に入れるルーフェスたち。
シリアンの忠誠心も日ごとに高まっている状態。
以降はもう少し領土を強化しようと、ゲーム知識を用いて、戦力や農業の発展に注力していく。

領土内が目覚ましく発展していくなかで、ルーフェスは父親に呼び出される。
A国の貴族をぶっ飛ばしてしまったことで、少し貴族間での風当りが悪くなっていると。

しかしルーフェスは「ただしいことやって何がわるい!」と意に介さない。
シリアンもそれを見て感動する。

しかしそれでは引き下がらない父親。
どうすればいいのかと考えたところ、たしかシナリオ的に、もうすぐ国の第一王女の誕生会が行われることを思い出す。
そこで過激派組織が王女を含めた王族を殺そうとするため、ルーフェスはそこに乱入し、王族を助けていく。

しかもその組織はなんと、A国出身者とB国出身者の両方がおり――。
今まで派閥争いをしていた貴族たちに激震が走る。

貴族たちはA国もB国も表立って擁護できなくなり、A国派に疎まれていた父親も少し立場を回復。
ルーフェスも前より平和な日々を送れるようになり、ひとまずのハッピーエンド。