ああ、ついにきたかと思った。
そして嬉しい自分に気付いたが、冷静を保った。
「ああ、ありがとう。俺もお前を憎からず思ってはいる。だが……俺には、すでにシノブがいるぞ?」
「それについては、大丈夫です。すでに、シノブとは話は済んでいます」
「え?そうなの?いつの間に……」
「といいますか……シノブとは、初めから協定を結んでいましたから。団長に近づいてくる女は、2人で排除。団長の側に居ていいのは、私達だけだと」
おいおい……怖いんだけど?
というか、俺がモテないのはお前達の所為か!
道理で、寄ってこない訳だ。
「色々言いたいが、まあいい。俺も、恋愛には消極的だったから助かったしな」
「ええ、団長がそうなのは気づいていました。それに私とシノブも、それで寄ってくる方が大分減りましたから。お互いに、助かっていたのでしょう」
「で、えーとどうすればいいんだ?というか……正直すまないがお前の告白よりも、その前に言われたことの衝撃が凄すぎてな」
「それは……そうでしょうね。でも、それにもワタクシが告白したのと関係があるのですわ。そもそもワタクシは、告白するつもりはなかったのです」
「どういうことだ?」
「だって貴方のことはそのす、好きですけど……」
すると、今更顔を真っ赤にしだした。
悔しいが可愛いな、おい。
「いや、今更照れられると……俺も照れてしまうのだが……」
「し、仕方ないじゃない!好きなんて言ったことないんですもの!……ゴホン、それで好きですけど、身分が違いすぎて諦めていました」
「まあ、しがない男爵家の次男坊と公爵令嬢ではな」
「ええ、ですが貴方は男爵になった。貴方や貴方の家族は軽蔑するでしようが、ワタクシは嬉しかった。これで、もしかしたら貴方に好きと伝えてもいいかもしれないと」
「まあ、母上やエリカがどう思うかは正直わからないが……俺は軽蔑したりなんかしない。これは、俺が親父や兄貴を嫌いだからとかじゃない。親父や兄貴が死んで、俺が継げばいいのにとか願っていたわけじゃないんだろう?」
「もちろんですわ!それだけは断言できます!」
「なら、いいじゃないか。結果的にそうなっただけで、誰も悪くはない」
ホムラから、一筋の涙がこぼれた。
「ユウマ……ありがとうございます」
多分だが、俺が男爵継いでからずっと罪悪感を抱いていたのだろう。
「まあ、そこはもう気にすんな。わかったか?」
ホムラは涙を拭った。
「はい、わかりましたわ。ふふ、相変わらず優しいのですね」
俺はなんだか、照れ臭くなってしまう。
「はいはい、それで?」
「ええ。ですが……お祖父様と叔父様に、最低でも子爵クラスでないと気持ちを伝えてはいけないと言われまして……あとけ、結婚するなら伯爵クラスでないといけないとも」
「あー、なるほど。そこに繋がるわけね。今回の戦で、俺が戦功をたてなかったらどうしてたんだ?」
「その場合は今年までという期限がありますので、嫌ですがこのまま黙って何処かの高位貴族を婿に迎えていたでしょう。ワタクシは一人っ子ですし」
俺はそれを聞いて、自分でも不思議なほど苛ついた。
「なるほど。それは間に合って何よりだ。お前が俺以外のものになるとか、考えただけで腹がたつ」
俺がそう言うと、意味を理解したのか耳まで真っ赤になりうつむいた。
「う、嬉しいですわ。とっても……でも、貴方は子爵になりましたわ。なので、とりあえずお伝えだけでもできると思い、今日呼び出したのです」
「ふむふむ、なるほどね……一度しか言わないが、お前が頼んだわけではないな?」
「まあ、その可能性を考えますわよね。これに関しては、後で説明がありますが誓ってありません」
俺は深く息をはき、頭を下げた。
「そうか、ならいい。疑って悪かった」
「団長!頭をあげてください!当然の疑問ですから!」
「いや、謝らせてくれ。お前の一世一代の告白に傷をつけた」
「ユウマ……わかりましたわ。謝罪を受け取ります」
「そうか、ありがとう。あと一人っ子といったがもしそうなった場合、俺は婿に行かなくてはならないのか?」
「いえ、それに関してはどちらでも良いそうです。その、覚えていますか?団長の妹さんが恋した相手をワタクシ達に伝えた時、ワタクシが動揺してたことを」
「ああ、覚えている……そうか!今更だが従兄弟になるのか!」
「ええ、そして最後の手段としてカロンを養子に貰うということでした。その……ワタクシが団長以外の人と結婚したとしても、子供ができるとは限りませんから。後は団長と結婚して、子供が生まれたらその子を跡継ぎにするとか」
「なるほどね。とりあえず、これからどうすればいいんだ?」
「それは、ワタクシもまだわかりませんわ。ただ、一度お祖父様と会ってもらうことになります」
「それはなんとも恐ろしいな……ん?お前の家名はバルムンクって言うのか?」
「はい?そうですが何か?」
「あ、いや一度王城で会ったなと。なるほど。だから俺に、一度話がしたいと言っていたのか……」
「え?そうなのですか?聞いていませんでしたわ。では、帰ったら伝えておきますね」
「ああ、よろしく頼む」
そうして2人で久々の談笑をしていると、国王様と宰相様が戻ってきた。
「ふむ、どうやら良い方にまとまったようじゃな」
「はい、叔父様。機会を設けてくださり、ありがとうございました」
「よいよい、可愛い姪っ子のためじゃ。さて、ではユウマ。其方の疑問に答えようか」
「ええ、色々とあるのでお願いします」
そして、俺が何故2段階昇級なのかの説明が始まった。
そして嬉しい自分に気付いたが、冷静を保った。
「ああ、ありがとう。俺もお前を憎からず思ってはいる。だが……俺には、すでにシノブがいるぞ?」
「それについては、大丈夫です。すでに、シノブとは話は済んでいます」
「え?そうなの?いつの間に……」
「といいますか……シノブとは、初めから協定を結んでいましたから。団長に近づいてくる女は、2人で排除。団長の側に居ていいのは、私達だけだと」
おいおい……怖いんだけど?
というか、俺がモテないのはお前達の所為か!
道理で、寄ってこない訳だ。
「色々言いたいが、まあいい。俺も、恋愛には消極的だったから助かったしな」
「ええ、団長がそうなのは気づいていました。それに私とシノブも、それで寄ってくる方が大分減りましたから。お互いに、助かっていたのでしょう」
「で、えーとどうすればいいんだ?というか……正直すまないがお前の告白よりも、その前に言われたことの衝撃が凄すぎてな」
「それは……そうでしょうね。でも、それにもワタクシが告白したのと関係があるのですわ。そもそもワタクシは、告白するつもりはなかったのです」
「どういうことだ?」
「だって貴方のことはそのす、好きですけど……」
すると、今更顔を真っ赤にしだした。
悔しいが可愛いな、おい。
「いや、今更照れられると……俺も照れてしまうのだが……」
「し、仕方ないじゃない!好きなんて言ったことないんですもの!……ゴホン、それで好きですけど、身分が違いすぎて諦めていました」
「まあ、しがない男爵家の次男坊と公爵令嬢ではな」
「ええ、ですが貴方は男爵になった。貴方や貴方の家族は軽蔑するでしようが、ワタクシは嬉しかった。これで、もしかしたら貴方に好きと伝えてもいいかもしれないと」
「まあ、母上やエリカがどう思うかは正直わからないが……俺は軽蔑したりなんかしない。これは、俺が親父や兄貴を嫌いだからとかじゃない。親父や兄貴が死んで、俺が継げばいいのにとか願っていたわけじゃないんだろう?」
「もちろんですわ!それだけは断言できます!」
「なら、いいじゃないか。結果的にそうなっただけで、誰も悪くはない」
ホムラから、一筋の涙がこぼれた。
「ユウマ……ありがとうございます」
多分だが、俺が男爵継いでからずっと罪悪感を抱いていたのだろう。
「まあ、そこはもう気にすんな。わかったか?」
ホムラは涙を拭った。
「はい、わかりましたわ。ふふ、相変わらず優しいのですね」
俺はなんだか、照れ臭くなってしまう。
「はいはい、それで?」
「ええ。ですが……お祖父様と叔父様に、最低でも子爵クラスでないと気持ちを伝えてはいけないと言われまして……あとけ、結婚するなら伯爵クラスでないといけないとも」
「あー、なるほど。そこに繋がるわけね。今回の戦で、俺が戦功をたてなかったらどうしてたんだ?」
「その場合は今年までという期限がありますので、嫌ですがこのまま黙って何処かの高位貴族を婿に迎えていたでしょう。ワタクシは一人っ子ですし」
俺はそれを聞いて、自分でも不思議なほど苛ついた。
「なるほど。それは間に合って何よりだ。お前が俺以外のものになるとか、考えただけで腹がたつ」
俺がそう言うと、意味を理解したのか耳まで真っ赤になりうつむいた。
「う、嬉しいですわ。とっても……でも、貴方は子爵になりましたわ。なので、とりあえずお伝えだけでもできると思い、今日呼び出したのです」
「ふむふむ、なるほどね……一度しか言わないが、お前が頼んだわけではないな?」
「まあ、その可能性を考えますわよね。これに関しては、後で説明がありますが誓ってありません」
俺は深く息をはき、頭を下げた。
「そうか、ならいい。疑って悪かった」
「団長!頭をあげてください!当然の疑問ですから!」
「いや、謝らせてくれ。お前の一世一代の告白に傷をつけた」
「ユウマ……わかりましたわ。謝罪を受け取ります」
「そうか、ありがとう。あと一人っ子といったがもしそうなった場合、俺は婿に行かなくてはならないのか?」
「いえ、それに関してはどちらでも良いそうです。その、覚えていますか?団長の妹さんが恋した相手をワタクシ達に伝えた時、ワタクシが動揺してたことを」
「ああ、覚えている……そうか!今更だが従兄弟になるのか!」
「ええ、そして最後の手段としてカロンを養子に貰うということでした。その……ワタクシが団長以外の人と結婚したとしても、子供ができるとは限りませんから。後は団長と結婚して、子供が生まれたらその子を跡継ぎにするとか」
「なるほどね。とりあえず、これからどうすればいいんだ?」
「それは、ワタクシもまだわかりませんわ。ただ、一度お祖父様と会ってもらうことになります」
「それはなんとも恐ろしいな……ん?お前の家名はバルムンクって言うのか?」
「はい?そうですが何か?」
「あ、いや一度王城で会ったなと。なるほど。だから俺に、一度話がしたいと言っていたのか……」
「え?そうなのですか?聞いていませんでしたわ。では、帰ったら伝えておきますね」
「ああ、よろしく頼む」
そうして2人で久々の談笑をしていると、国王様と宰相様が戻ってきた。
「ふむ、どうやら良い方にまとまったようじゃな」
「はい、叔父様。機会を設けてくださり、ありがとうございました」
「よいよい、可愛い姪っ子のためじゃ。さて、ではユウマ。其方の疑問に答えようか」
「ええ、色々とあるのでお願いします」
そして、俺が何故2段階昇級なのかの説明が始まった。