どうやら、いつの間にか寝てしまったらしい。
だが、すっきりとした目覚めだ。
「いや、よく寝たなぁ。ん?なんか良い匂いがする……?」
俺が隣を見ると、頬を染めたシノブがいた。
「団長、おはようございます。昨日は、激しかったですねー」
「は?え?はぁ!?なんでここに居るんだよ!?まさか……帰ってなかったのか?」
「まあまあ、落ち着いてくださいよー。朝から血圧上げたら、身体に悪いですよ?」
「誰の・せい・だ!」
「ユウマ様!何事ですか!?」
警備の者が入ってきた。
「こ、これは失礼いたしました!」
だが、シノブを見て、引き返す。
おい、待て。ここに曲者おるんですけど?
「はぁ、いつからいたんだ?」
「へへー。昨日みんなが帰る中、帰らずに天井に張り付いていました。その後は、団長の部屋に潜入してました。団長が部屋に帰ってきて、寝るのを確認して、ベットに潜り込みましたー」
そう言って、シノブは満面の笑みを浮かべる。
……シノブ、恐ろしい子!
「突っ込みどころしかないのだが?まあ、お前のそういう行動には慣れたけどな……。で、俺を驚かす為だけにやったわけじゃないんだろうな?」
「へへ、そうだって言ったらどうします?押し倒します?」
俺は無言で、アイアンクローを極める。
「イタイイタイ!!団長!冗談ですって!」
俺は仕方ないので、手を離す。
「あー痛かった。で、理由ですね。団長、私を傍付きにしてくれませんか?」
シノブは、珍しく真剣な表情だ。
「傍付き?専属の護衛みたいなものか?」
「ええ、それで大体合っています」
「その理由はなんだ?」
「団長を守るためです」
「ん?どういう意味だ?」
「団長はこれから、魑魅魍魎が蠢く、政治の世界に足を踏み入れます。そこでは、暗殺を企てたり、弱味を握り脅すなどが起こり得ます」
「いや、暗殺って……俺は、しがない男爵家当主だぞ?」
「いえ。おそらく、団長は出世をします。そして一部の汚れた人達は、団長のような真っ直ぐで優しい人を嫌悪、または嫉妬します。申し訳ないですが、父上や兄上がそうではありませんでしたか?」
「……まあ、否定は出来ないな」
「団長、極論ですけどね……私が暗殺者なら、団長は死んでいましたよ?」
俺は、一瞬何を言っている?と思った。
だがしかし、今の今まで気が付かなかったことに気づいた。
「お気付きになられましたか?まあ、私ほどの隠密はそうはいないので、お任せを。という訳でいいですかね?」
「……正直そんなことが起きるとは思えないが、死んでからじゃ遅いしな……。わかった、頼む」
「はい!お任せください!」
「では、シノブ。お前を傍付きに命ずる。俺を守ってくれ」
「はっ!この命は既に、貴方に捧げています!如何様にもお使いください!」
「ああ、わかった。ありがとな」
「いえいえ、私が好きでやっていることなんで。という訳で、伽でも何でも命じていいですからね?」
そう言い、シノブはウインクをした。
「色々台無しだよ!たく、珍しく真面目かと思ったら……」
「すみません、性分なもので。というか、私お腹減りましたよー」
「自由か!……まあ、言われてみれば。よし、食べに行くか」
2人で食堂に行くと、当たり前だが誤解をされた。
母上とエリカに説明するのは、大変だった……。
そして食べ終わり、執務室で仕事をしていると、叔父上がやってきた。
「おい、ユウマ。早速稽古するぞ。お、シノブもいんのか。じゃあ、2人まとめて稽古をつけてやる」
「え?私もですかー??」
「ああ、ついでだ」
俺とシノブは、庭に出て稽古を始める。
叔父上は、しばらく眺め言う。
「よし、どうやら剣の稽古を怠けていなかったようだな。それどころか、上がっている。これなら、稽古をして実戦を積めば、もう一段上にいけるだろう」
俺は、素直に嬉しかった。
叔父上が剣に関して褒めることは、滅多にないからだ。
「師匠!ありがとうございます!これからも、精進します!」
「おうよ。で、シノブだが……戦うところは初めて見たが、中々の腕だな。これなら傍付きになり、ユウマの足を引っ張っることもなさそうだ」
「良かったーー!シグルドさんに認められたー!そこが、一番の難所だったんですよー!団長は、最悪丸め込めば いいと思っていたので」
「おい、待て!今なんて言った!?」
「えへへ、良いじゃないですかー。過ぎたことは」
「ククク、相変わらず仲のいい奴らだ。よし!気分が良い!2人同時にかかってこい!」
そして2人同時にかかっていき……まあ、こうなるわな。
「だ、団長、生きてますか?」
「あ、ああ。なんとかな……」
俺達は、なんとか起き上がる。
ちなみに、俺らを打ちのめした叔父上は、機嫌よく飲みに出かけた。
「戦うのは初めてでしたけど、アレなんですか!?」
「うん、なんだろな?化け物かな?」
「本当ですよ!あれなら私の国の最強で、特級冒険者でもある、鬼人族の王様とも戦えますよ!」
「叔父上が冒険者登録をしていたら、間違いなく特級だからな……」
俺はその後、身体に鞭を打ち、執務室で作業をした。
王城から来た手紙に返事を書いたり、明日家庭教師が来るので、その予習をしたりした。
ちなみにシノブは、お菓子を食べた後、ソファーで寝転がっている。
あれ?傍付きって、何だっけ??
だが、すっきりとした目覚めだ。
「いや、よく寝たなぁ。ん?なんか良い匂いがする……?」
俺が隣を見ると、頬を染めたシノブがいた。
「団長、おはようございます。昨日は、激しかったですねー」
「は?え?はぁ!?なんでここに居るんだよ!?まさか……帰ってなかったのか?」
「まあまあ、落ち着いてくださいよー。朝から血圧上げたら、身体に悪いですよ?」
「誰の・せい・だ!」
「ユウマ様!何事ですか!?」
警備の者が入ってきた。
「こ、これは失礼いたしました!」
だが、シノブを見て、引き返す。
おい、待て。ここに曲者おるんですけど?
「はぁ、いつからいたんだ?」
「へへー。昨日みんなが帰る中、帰らずに天井に張り付いていました。その後は、団長の部屋に潜入してました。団長が部屋に帰ってきて、寝るのを確認して、ベットに潜り込みましたー」
そう言って、シノブは満面の笑みを浮かべる。
……シノブ、恐ろしい子!
「突っ込みどころしかないのだが?まあ、お前のそういう行動には慣れたけどな……。で、俺を驚かす為だけにやったわけじゃないんだろうな?」
「へへ、そうだって言ったらどうします?押し倒します?」
俺は無言で、アイアンクローを極める。
「イタイイタイ!!団長!冗談ですって!」
俺は仕方ないので、手を離す。
「あー痛かった。で、理由ですね。団長、私を傍付きにしてくれませんか?」
シノブは、珍しく真剣な表情だ。
「傍付き?専属の護衛みたいなものか?」
「ええ、それで大体合っています」
「その理由はなんだ?」
「団長を守るためです」
「ん?どういう意味だ?」
「団長はこれから、魑魅魍魎が蠢く、政治の世界に足を踏み入れます。そこでは、暗殺を企てたり、弱味を握り脅すなどが起こり得ます」
「いや、暗殺って……俺は、しがない男爵家当主だぞ?」
「いえ。おそらく、団長は出世をします。そして一部の汚れた人達は、団長のような真っ直ぐで優しい人を嫌悪、または嫉妬します。申し訳ないですが、父上や兄上がそうではありませんでしたか?」
「……まあ、否定は出来ないな」
「団長、極論ですけどね……私が暗殺者なら、団長は死んでいましたよ?」
俺は、一瞬何を言っている?と思った。
だがしかし、今の今まで気が付かなかったことに気づいた。
「お気付きになられましたか?まあ、私ほどの隠密はそうはいないので、お任せを。という訳でいいですかね?」
「……正直そんなことが起きるとは思えないが、死んでからじゃ遅いしな……。わかった、頼む」
「はい!お任せください!」
「では、シノブ。お前を傍付きに命ずる。俺を守ってくれ」
「はっ!この命は既に、貴方に捧げています!如何様にもお使いください!」
「ああ、わかった。ありがとな」
「いえいえ、私が好きでやっていることなんで。という訳で、伽でも何でも命じていいですからね?」
そう言い、シノブはウインクをした。
「色々台無しだよ!たく、珍しく真面目かと思ったら……」
「すみません、性分なもので。というか、私お腹減りましたよー」
「自由か!……まあ、言われてみれば。よし、食べに行くか」
2人で食堂に行くと、当たり前だが誤解をされた。
母上とエリカに説明するのは、大変だった……。
そして食べ終わり、執務室で仕事をしていると、叔父上がやってきた。
「おい、ユウマ。早速稽古するぞ。お、シノブもいんのか。じゃあ、2人まとめて稽古をつけてやる」
「え?私もですかー??」
「ああ、ついでだ」
俺とシノブは、庭に出て稽古を始める。
叔父上は、しばらく眺め言う。
「よし、どうやら剣の稽古を怠けていなかったようだな。それどころか、上がっている。これなら、稽古をして実戦を積めば、もう一段上にいけるだろう」
俺は、素直に嬉しかった。
叔父上が剣に関して褒めることは、滅多にないからだ。
「師匠!ありがとうございます!これからも、精進します!」
「おうよ。で、シノブだが……戦うところは初めて見たが、中々の腕だな。これなら傍付きになり、ユウマの足を引っ張っることもなさそうだ」
「良かったーー!シグルドさんに認められたー!そこが、一番の難所だったんですよー!団長は、最悪丸め込めば いいと思っていたので」
「おい、待て!今なんて言った!?」
「えへへ、良いじゃないですかー。過ぎたことは」
「ククク、相変わらず仲のいい奴らだ。よし!気分が良い!2人同時にかかってこい!」
そして2人同時にかかっていき……まあ、こうなるわな。
「だ、団長、生きてますか?」
「あ、ああ。なんとかな……」
俺達は、なんとか起き上がる。
ちなみに、俺らを打ちのめした叔父上は、機嫌よく飲みに出かけた。
「戦うのは初めてでしたけど、アレなんですか!?」
「うん、なんだろな?化け物かな?」
「本当ですよ!あれなら私の国の最強で、特級冒険者でもある、鬼人族の王様とも戦えますよ!」
「叔父上が冒険者登録をしていたら、間違いなく特級だからな……」
俺はその後、身体に鞭を打ち、執務室で作業をした。
王城から来た手紙に返事を書いたり、明日家庭教師が来るので、その予習をしたりした。
ちなみにシノブは、お菓子を食べた後、ソファーで寝転がっている。
あれ?傍付きって、何だっけ??