村々を経由しながら、俺達は馬を進めていく。

「ねえ、クロウ。一体、どこまで行けばいいのかしら?」

「そうだな……まずは、魔の森付近の1番大きな都市に行く。もうすぐ着くはずだ。ある意味、1番安全らしいからな。
 それに、あそこなら稼げるし。村で聞いた話では、他の地域では盗賊も出るらしい。うちの国からの兵士崩れや、冒険者で食っていけなくなった奴などがな。
 ここの軍は強いらしいが、いかんせん数が足りない。しかも、その多くは魔物に当てられる。どうしたって、手の届かないところはあるようだ」

「そうなのね……やはり、どこの国でも色々と問題はあるのね……」

「カグヤ、今は考えなくていい。とりあえずは、そこでゆっくりしよう。
 それから、これからのことを考えよう」

「クロウ……ありがとう……そうね、ゆっくりでいいかしら……」

「ああ、いいさ。今までずっと、一人で頑張ってきたんだ。それくらいしても、バチは当たらないだろう。
 諸々のことは、俺に任せておけ。これでも、そこそこ優秀なんだぞ?」

「ふふ、知っているわよ。でも、私も何かしたいわ。クロウのお荷物にだけはなりたくたいの。
 もちろん私にできることなんか、たかが知れていると思うけれど……」

「そうか……まあ、カグヤはそういう子だよな。だから俺も好きになったし、守りたいと思ったんだ。
 わかった、何か考えておこう」

「またそういうことを言う!もう!わ、私だってね……!」

「まて、カグヤ。何か聞こえてくる……」

「え?私には、何も聞こえないわよ?」

「どっちにしろ、進行方向だ。行ってみるとするか。たとえ何があろうとも、カグヤが側にいてくれれば、俺は無敵だからな」

「……側にいてあげるわ……ずっと……」

「カグヤ……ククク……さあ!なんでもこい!今の俺は無敵だーー!!」

「ちょっと!?クロウ!?」

 俺は馬を加速させる!

「しっかり掴まってろよ!」

「もうーー!バカーー!!」



 しばらく進むと、都市が見えてくる。そして、懐かしい音が……戦闘が起きている。ゴブリンや、オーク、トロールまでいるな……。

 ……そうか!こっち側は、今スタンピード中なのか!

 だが、さすがは魔の森から国を守る都市だ。危なげなく魔物を倒している。

 一応助太刀するとするか。これから、ここでお世話になるのだからな。

「カグヤ!失礼する!」

「きゃっ!」

 後ろにいたカグヤを前に持ってくる。

「これで、よしと」

「よし!じゃないわよ!い、いきなりさわられたら、ビックリするじゃない!」

「あ、ごめんな。嫌だったよな」

「い、嫌じゃないわよ!ああー!もういいわ!ほら前見て!
 どうせ、私はこう言った方がいいんでしょう!?クロウ!!やっちゃいなさい!!」

「おお、出たな!懐かしい感じだ!それでこそカグヤだ!」

「全く、もう……でも本当、懐かしいわね……」

「ククク……覚悟しろよ!今の俺に敵などいない!!」