爆音と、叫び声が響き渡る。
人の部位が飛び、血が舞い、死体の山ができる。
「危ない!!」
俺は剣に魔力を纏い、火の玉を斬る!
「隊長!あ、ありがとうございます!」
「気にするな!それよりよそ見するな!まだ、戦いは終わっていないぞ!」
「は、はい!!」
「た、隊長……」
「しっかりしろ!まだ、死ぬんじゃない!こいつを下がらせろ!」
「で、でも俺が下がったら……」
「俺がなんとかする!」
クソ!上の連中は何を考えてやがる!
自分の手柄のために、兵士を使い捨てやがる……!
その後も戦闘は続く。
そして日が暮れる頃、ようやく今日の戦いが終わる……。
そして、部隊の皆と食事をとる。
「隊長……今日マルコが死にました……」
「そうか……故郷に婚約者がいたな……俺の力不足だな」
あとで、手紙を書いて出さないとな……辛い仕事だが、やらねばならない。
「何言ってるんですか!?隊長がいなかったら、俺らなんてとっくに死んでますよ!?あいつは、あのクソ上官の無茶な命令で死んだんです!」
「おいおい、大きな声で言うな。あいつの取り巻きに聞かれたら面倒だ」
「そもそも、おかしいですよ!?なんで、何もしてないで偉そうにしてた奴らが昇進したり、花形の帝都へ移動とかになるんですか!?白き虎と言われる、守護者の隊長なら納得がいくのに!!」
「まあ、そういう面はあるな。だが、仕方あるまい。貴族の階級がモノをいうからな。平民や下級貴族は上にはいけん」
「なんなんですか!?この国は!?中央の奴らは贅沢をして、優雅な生活をしてる!国を守っている俺らには、食料すら渋る始末!終いには、もっと頑張れとか!隣の国に逃げ出す人達の気持ちがわかりますよ!」
「本当に、上層部は腐っているらしいな。自分達さえ良ければ、それでいいらしい。街の人達も、俺達のことなんか気にしてもいないしな」
「なんで、命がけで国境を守っている俺らが、こんな目にあうんですかね?俺らがいなかったら、自分達だって危ないのに……」
「お偉いさん方には、それが理解できないのだろう。市民の人達も現実味がないのだろう。どこか別の世界の話とでも思っているんじゃないか?」
「もう、俺嫌ですよ……こんな国……」
俺も本当なら、こんな腐った国は捨てたいのだがな……。
だが、この国を捨てられない理由が俺にはある……。
幼馴染で俺の命の恩人にして、俺の愛する女性がこの国の皇太子の婚約者だからだ。
カグヤは元気でやっているかな?
俺は黒い髪だったのに、戦場にいるうちに真っ白になってしまった。
そしていつの間にか、白き虎とか呼ばれるように。
今も君との思い出を胸に抱き、俺は戦場を生き抜いている。
俺は焚き火の炎を見つめながら、昔を思い出していた……。
人の部位が飛び、血が舞い、死体の山ができる。
「危ない!!」
俺は剣に魔力を纏い、火の玉を斬る!
「隊長!あ、ありがとうございます!」
「気にするな!それよりよそ見するな!まだ、戦いは終わっていないぞ!」
「は、はい!!」
「た、隊長……」
「しっかりしろ!まだ、死ぬんじゃない!こいつを下がらせろ!」
「で、でも俺が下がったら……」
「俺がなんとかする!」
クソ!上の連中は何を考えてやがる!
自分の手柄のために、兵士を使い捨てやがる……!
その後も戦闘は続く。
そして日が暮れる頃、ようやく今日の戦いが終わる……。
そして、部隊の皆と食事をとる。
「隊長……今日マルコが死にました……」
「そうか……故郷に婚約者がいたな……俺の力不足だな」
あとで、手紙を書いて出さないとな……辛い仕事だが、やらねばならない。
「何言ってるんですか!?隊長がいなかったら、俺らなんてとっくに死んでますよ!?あいつは、あのクソ上官の無茶な命令で死んだんです!」
「おいおい、大きな声で言うな。あいつの取り巻きに聞かれたら面倒だ」
「そもそも、おかしいですよ!?なんで、何もしてないで偉そうにしてた奴らが昇進したり、花形の帝都へ移動とかになるんですか!?白き虎と言われる、守護者の隊長なら納得がいくのに!!」
「まあ、そういう面はあるな。だが、仕方あるまい。貴族の階級がモノをいうからな。平民や下級貴族は上にはいけん」
「なんなんですか!?この国は!?中央の奴らは贅沢をして、優雅な生活をしてる!国を守っている俺らには、食料すら渋る始末!終いには、もっと頑張れとか!隣の国に逃げ出す人達の気持ちがわかりますよ!」
「本当に、上層部は腐っているらしいな。自分達さえ良ければ、それでいいらしい。街の人達も、俺達のことなんか気にしてもいないしな」
「なんで、命がけで国境を守っている俺らが、こんな目にあうんですかね?俺らがいなかったら、自分達だって危ないのに……」
「お偉いさん方には、それが理解できないのだろう。市民の人達も現実味がないのだろう。どこか別の世界の話とでも思っているんじゃないか?」
「もう、俺嫌ですよ……こんな国……」
俺も本当なら、こんな腐った国は捨てたいのだがな……。
だが、この国を捨てられない理由が俺にはある……。
幼馴染で俺の命の恩人にして、俺の愛する女性がこの国の皇太子の婚約者だからだ。
カグヤは元気でやっているかな?
俺は黒い髪だったのに、戦場にいるうちに真っ白になってしまった。
そしていつの間にか、白き虎とか呼ばれるように。
今も君との思い出を胸に抱き、俺は戦場を生き抜いている。
俺は焚き火の炎を見つめながら、昔を思い出していた……。