……なんだ? めちゃくちゃ柔らかい?
しかも、いい匂いまでしてくる?
……それと同時に、何やらやかましい声もしてきた。
「ん……ここは?」
「お、起きましたわ! よかった……もう、心配したんですの」
「ご主人様ー! 良かったですー!」
「ユキノにエミリアか……ん? どういう状態だ?」
目の前にはユキノの顔と、エミリアの顔がある。
二人共タイプの違う美少女なので、体温が上がってくる。
どうやら、二人を下から見上げているらしい。
……おっぱいがいっぱいだな。
「えっと……膝枕をしてますわ」
「ズルがないように交代で膝枕をしてましたー」
「ず、ズルとかではありませんわ! これは私のせいだから……そう! 責任感ですわ!」
「えー? その割には私がやろうとしたら邪魔したくせに〜」
「……よくわからんが。とりあえず、起きるとするか」
この気持ち良さはやばい。
意識をすると、顔が熱くなってきてしまう。
ユキノはともかく、エミリアは自覚がないタイプだから尚更だ。
自分が男にどう見られる姿をしているのかわかってない。
「平気ですの? 顔が赤いですわ……」
「だから顔が近いって。ほら、ささっと離れろ」
「そ、そ、そうですわね!」
「むむむっ、愛人の座が危ないですね」
「だから、そもそも本妻がいないっての」
「べ、別に私が……」
その時、俺の腹が盛大な音を立てた。
そういえば、めちゃくちゃ腹が減っている。
「ちょっとアルス? レディーの前ではしたないですわ」
「仕方ないだろ。お前達が来るまで、俺は動きっぱなしだったんだよ。昼寝をするタイミングで来やがるし」
「……迷惑でした?」
「あん? いや、そんなことはないが……そもそも、何しにきたのか知らんし」
「それは……」
「まあまあ、とりあえずご飯にしましょ。私もお腹ペコペコですしー」
俺とエミリアは顔を見合わせて頷く。
どうやら、エミリアもそうだったらしい。
食堂に行くと、アイザックが出迎えてくれた。
「兄貴ィィィ! すまねぇ! 兄貴が戦ってると知らずに!」
「だから抱きつくなって! 仕方ないさ、お前は建物内の厨房にいたんだし。音にに気づかないのも無理はない」
「へいっ、すっかり料理に夢中になってましたぜ。おっ、あんたがエミリアさんかい? 俺は兄貴の一番の部下であるアイザックってもんだ。すまないが礼儀はないのは勘弁してくれや」
「随分と厳つい方ですわね……よろしくですわ。その辺りは気にしないので構いません」
こいつはこう見えて、意外と平民にも優しい。
見た目はまんま傲慢な貴族って感じだが、中身はそういうわけではない。
子供好きだし、世話焼きでもある。
「おっ、話のわかる姉ちゃんだ。流石は兄貴の恋人候補ってやつか。うんうん、貴族のお嬢様でしたがいらん心配だったっすね」
「……今、なんて言った?」
「ふぇ!? こ、恋人ですの!?」
「えっ? 違うんですかい? なんか、兄貴を追ってやってきたとか……」
「ち、違いますわ! 私は任務の一環も兼ねて……というか、誰から聞きましたの?」
「誰って、そこにいるお嬢ちゃんだが……」
アイザックの視線の先を追うと、そこにはパンを頬張っているニールがいた。
すでに溶け込み、最初から居たかのように。
「ニール! 貴女何をしたのかしら!?」
「むぐぅ……もぐもぐ……ぱぁ! お嬢様! ごめんなさい! お腹が空きすぎて先に食べてしまいましたぁ〜!!」
「そんなことは聞いてません! いや、それも叱るべき案件ですが……」
「一気に賑やかになりましたねー。さっきも言いましたけど、とりあえず食べません?」
「そうだな、このままでは腹が減って話が入ってこない」
ひとまず席に座って、トレイが出てくるのを待つ。
するとすぐに、分厚いステーキが出てくる。
スープやパン、横にはジャガイモやほうれん草もあった。
「おおっ、美味そうだな」
「まあ、ブルファンだけはよくいたんで。ただ、鳥や牛系も狩りたいっすね」
「その辺りも含めて、あとで話し合うとしよう。とりあえず、いただきます」
ナイフとフォークで、ブルファンのステーキ肉を切り口に運ぶ。
すると柔らかい肉と、パンチのあるソースが口の中に広がる。
「うまっ……醤油にニンニクが効いてて良いな。あとほんのり甘みがあるのが良い」
「美味しいですねー! 食べやすくてどんどん食べれます!」
「少々野生的な味ですが、悪くないですわ」
「私はおいひいです!」
「へへっ、嬉しいっすね。兄貴が癒した畑から採ったんですよ」
「癒した? どういうことですの?」
「それも後で言うって」
「わかりましたの」
どうやら、俺の試みは成功してるらしい。
肥料のような役目を果たし、畑に栄養が戻ったとか。
寒さに強い野菜や果物なら、これから収穫が楽になると。
あとは温室部屋とかを作って、そこで他の野菜や果物を育てたりするか。
「くくく、夢の実現には必要だな」
「ニヤニヤして気味が悪いですわね」
「うるさい、緑豊かな自然に囲まれたいんだよ。あっ、そういやお前は水魔法使いか」
「何を今更言ってますの? 私は水を操る優秀な魔法使いですわ」
「理由はまだ聞いてないが……お前さえ良ければ、ずっといて良いからな」
「……へっ? そ、それって……そういうこと? こ、困りましたの」
こいつがいれば水問題も解決だ。
水やりに使う水も足りてないところだったし。
他にも、色々と使い道がある。
よしよし、俺のスローライフのために役立ってもらおうか。
しかも、いい匂いまでしてくる?
……それと同時に、何やらやかましい声もしてきた。
「ん……ここは?」
「お、起きましたわ! よかった……もう、心配したんですの」
「ご主人様ー! 良かったですー!」
「ユキノにエミリアか……ん? どういう状態だ?」
目の前にはユキノの顔と、エミリアの顔がある。
二人共タイプの違う美少女なので、体温が上がってくる。
どうやら、二人を下から見上げているらしい。
……おっぱいがいっぱいだな。
「えっと……膝枕をしてますわ」
「ズルがないように交代で膝枕をしてましたー」
「ず、ズルとかではありませんわ! これは私のせいだから……そう! 責任感ですわ!」
「えー? その割には私がやろうとしたら邪魔したくせに〜」
「……よくわからんが。とりあえず、起きるとするか」
この気持ち良さはやばい。
意識をすると、顔が熱くなってきてしまう。
ユキノはともかく、エミリアは自覚がないタイプだから尚更だ。
自分が男にどう見られる姿をしているのかわかってない。
「平気ですの? 顔が赤いですわ……」
「だから顔が近いって。ほら、ささっと離れろ」
「そ、そ、そうですわね!」
「むむむっ、愛人の座が危ないですね」
「だから、そもそも本妻がいないっての」
「べ、別に私が……」
その時、俺の腹が盛大な音を立てた。
そういえば、めちゃくちゃ腹が減っている。
「ちょっとアルス? レディーの前ではしたないですわ」
「仕方ないだろ。お前達が来るまで、俺は動きっぱなしだったんだよ。昼寝をするタイミングで来やがるし」
「……迷惑でした?」
「あん? いや、そんなことはないが……そもそも、何しにきたのか知らんし」
「それは……」
「まあまあ、とりあえずご飯にしましょ。私もお腹ペコペコですしー」
俺とエミリアは顔を見合わせて頷く。
どうやら、エミリアもそうだったらしい。
食堂に行くと、アイザックが出迎えてくれた。
「兄貴ィィィ! すまねぇ! 兄貴が戦ってると知らずに!」
「だから抱きつくなって! 仕方ないさ、お前は建物内の厨房にいたんだし。音にに気づかないのも無理はない」
「へいっ、すっかり料理に夢中になってましたぜ。おっ、あんたがエミリアさんかい? 俺は兄貴の一番の部下であるアイザックってもんだ。すまないが礼儀はないのは勘弁してくれや」
「随分と厳つい方ですわね……よろしくですわ。その辺りは気にしないので構いません」
こいつはこう見えて、意外と平民にも優しい。
見た目はまんま傲慢な貴族って感じだが、中身はそういうわけではない。
子供好きだし、世話焼きでもある。
「おっ、話のわかる姉ちゃんだ。流石は兄貴の恋人候補ってやつか。うんうん、貴族のお嬢様でしたがいらん心配だったっすね」
「……今、なんて言った?」
「ふぇ!? こ、恋人ですの!?」
「えっ? 違うんですかい? なんか、兄貴を追ってやってきたとか……」
「ち、違いますわ! 私は任務の一環も兼ねて……というか、誰から聞きましたの?」
「誰って、そこにいるお嬢ちゃんだが……」
アイザックの視線の先を追うと、そこにはパンを頬張っているニールがいた。
すでに溶け込み、最初から居たかのように。
「ニール! 貴女何をしたのかしら!?」
「むぐぅ……もぐもぐ……ぱぁ! お嬢様! ごめんなさい! お腹が空きすぎて先に食べてしまいましたぁ〜!!」
「そんなことは聞いてません! いや、それも叱るべき案件ですが……」
「一気に賑やかになりましたねー。さっきも言いましたけど、とりあえず食べません?」
「そうだな、このままでは腹が減って話が入ってこない」
ひとまず席に座って、トレイが出てくるのを待つ。
するとすぐに、分厚いステーキが出てくる。
スープやパン、横にはジャガイモやほうれん草もあった。
「おおっ、美味そうだな」
「まあ、ブルファンだけはよくいたんで。ただ、鳥や牛系も狩りたいっすね」
「その辺りも含めて、あとで話し合うとしよう。とりあえず、いただきます」
ナイフとフォークで、ブルファンのステーキ肉を切り口に運ぶ。
すると柔らかい肉と、パンチのあるソースが口の中に広がる。
「うまっ……醤油にニンニクが効いてて良いな。あとほんのり甘みがあるのが良い」
「美味しいですねー! 食べやすくてどんどん食べれます!」
「少々野生的な味ですが、悪くないですわ」
「私はおいひいです!」
「へへっ、嬉しいっすね。兄貴が癒した畑から採ったんですよ」
「癒した? どういうことですの?」
「それも後で言うって」
「わかりましたの」
どうやら、俺の試みは成功してるらしい。
肥料のような役目を果たし、畑に栄養が戻ったとか。
寒さに強い野菜や果物なら、これから収穫が楽になると。
あとは温室部屋とかを作って、そこで他の野菜や果物を育てたりするか。
「くくく、夢の実現には必要だな」
「ニヤニヤして気味が悪いですわね」
「うるさい、緑豊かな自然に囲まれたいんだよ。あっ、そういやお前は水魔法使いか」
「何を今更言ってますの? 私は水を操る優秀な魔法使いですわ」
「理由はまだ聞いてないが……お前さえ良ければ、ずっといて良いからな」
「……へっ? そ、それって……そういうこと? こ、困りましたの」
こいつがいれば水問題も解決だ。
水やりに使う水も足りてないところだったし。
他にも、色々と使い道がある。
よしよし、俺のスローライフのために役立ってもらおうか。