母親の病気は、根本治療には薬が必要になるけど、栄養不足を補う事で緩和する事ができる(逆行前の知識)。食べ物を是正し、前より元気になった母・リリ。家族の食卓に顔を出せるようになり、サディアも一緒に父・継母・兄と同じテーブルを囲む。そこで出た国境の防衛線に関する話に、サディアがポロリと意見する(逆行前に見た領地防衛計画書や地図の印を思い出しながら、防衛の穴を指摘する)。「父の仕事に口を出すなんて」と継母は怒ったけど、リリが「直して良くなるなら柔軟に意見を取り入れるべき。大切なのはプライドではなく人の命」と発言し、父はそれを受け入れる。褒められたサディアは喜びながら、父の仕事(領地防衛)に興味があると発言。地図を読ませてみたらきちんと読めたことから(兄・バーテンは読むのが苦手)視察に連れて行こうという話になる。
 母に色々と人心掌握について教えてもらっているうちに、視察の日に。母は屋敷に留守番し、サディアは父と兄と共に三人で視察として国境壁へと向かう。国境壁で気になったことを指摘し父に感心されたサディアは、父から盤上での戦力の動かし方を学べることに。
 また国境壁に滞在する一週間で、最初は子ども、しかも女だからと相手にしてくれなかった国境壁勤務の兵士たちとも、母から教わった人心掌握術を使って仲良くなることに成功。更にサディアの言葉を聞いたお陰で隣国との小競り合い時のピンチを脱し、一部から『白い死神の采配』と言われる(社交界では『死神』は揶揄だけど、戦場においては敵に対する『死神』は自分たちにとって心強い味方を意味する)。
 うまくいったサディアと何も結果を残せなかったバーテンの間で、父の評価に差がつく。
 屋敷に戻ると、イラついた兄が意地悪をしてくる。しかし精神年齢だけなら兄よりも上、更に逆行前の経験で嫌がらせに耐性ができているサディア相手には効かなかった。兄は歯噛みする事しかできない。
 一方、リリの体調が悪化して、サディアは国境壁で知り合った人(国境壁に駐在している薬師)に助けを求め、材料を緩衝地帯に取りに行き、特効薬を作って飲ませ、リリの命を救う事に成功。父からは『次期当主候補』として認めてられる。