冒険者にはいくつかのルールがあった。

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【冒険者ランクについて】

①十五歳まではEランクまでしか上げることができない。
Fランク:町の中の依頼
Eランク:外壁外の依頼(採取のみ)

②十五歳以上で模擬戦闘に合格した人のみ冒険者のランクがDランクに上がる。
Dランク:外壁外の依頼(+戦闘依頼)
Cランク:戦闘依頼数によって昇格(+護衛依頼)

 現ランクの依頼を10回受けることでランクアップが可能となる。

ex.採取10回+十五歳+模擬試験合格=Dランク

③護衛依頼の経験数によって大きな街で昇格試験を受けるとさらにランクアップが可能。
B、Aランク:個人依頼が可能となる。

④大きな業績を得た人に与えられるランク。
Sランク:業績によって王から表彰される。
→Sランクになることで爵位ももらえ貴族扱いとなる。

 現段階ではSランクはこの国に五人存在しており、どれも災害級の魔物を討伐した人に与えられている。

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「ランクは以上になります。依頼についても聞くよね?」

 スターチスから圧がかかりケントは顔を縦に振るしかなかった。

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【依頼について】
①依頼は自分のランクにあったものしか受けることが出来ない。

②F、Eランクの依頼は原則三日以内に終える。終えれない場合は依頼回数が初期化される。

ex.Eランク八回目で失敗。Eランク一回目から開始

③依頼は年に五回受けないと冒険者ランクが降格される。

ex.ランク維持目的であればランク以下の依頼でも構わない。

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「以上冒険者についてはこんなもんかしらね? 覚えたかな?」

「何とか大丈夫だと思います」

「じゃあ私は休憩に入るからミルは後お願いね。じゃあ、ケントくんには私のマッサージをお願いするわ」

 俺ははスターチスに引っ張っられるまま別室に連れて行かれた。

「あーん! そこよ! もっともっと!」

「はぁ……はぁ……もっと奥までー!」

 スターチスの声は扉をこえて、大きく響いていた。そのため若い冒険者がたくさんいるギルド内はスターチスの声を聞いてしゃがみ込む冒険者や交際相手に殴られる人が続出していた。