決闘を超え、領都を巻き込みながら戦うレクシアと和一。激しい攻防を繰り広げる中、戦う二人の不意を突いたラナイの介入により、和一は酷い重傷を負ってしまう。和一との戦いで消耗したレクシアはその場を動けず、二人は共に領都の守備兵に捕らえられてしまう。厳重に牢へ繋がれるレクシアと和一は暗闇の中で互いに言葉を交わし、信頼するに値する人物だと見極めていった。
その数日後、アニス、カイト、ヤクートが領都へと辿り着く。風の噂と情報収集により、和一とレクシアの状態とともすれば弁明無しの死刑になる可能性を知った三人は、二人の解放へ向けて奔走を始める。しかし、その時点で既に領都はヴェラの計略により窮地に立たされていた。
ヴェラは死した“狂王”復活の為、領都とそこにくらす人々を生贄にしようと画策していた。ヴェラの手により召喚された魔物の大軍勢が、領都を混乱に陥れる。その隙にアニス達はレクシアと意識不明の和一を脱出させるも、レクシアは己の矜持とかつて親友と交わした約束の為に領都防衛を開始。大軍勢で襲い掛かる魔物達、心無い領都民からの罵倒や妨害、それでも戦うレクシアは次第に劣勢へと立たされる。
そこへ目覚めた和一が駆け付け、レクシアを救け出す。レクシアもまたかつて封印した自身の強力な得物を召喚。瞬く間に窮地を脱し、見事形勢を覆すことに成功する。
二人の勇者の活躍により押し戻される魔物達。最終手段として、ヴェラは己の命を犠牲に“狂王”召喚の儀式を強行。結果、“狂王”の強大で不完全な力のみが蘇った“狂王”ヴェラとも言うべき存在が現れる。“狂王”ヴェラは無作為に暴れまわりながら、人間も魔物も関係なく領都を破壊していく。
領都とそこに暮らす生命を守る為、和一とレクシアを筆頭に、ラナイやヤクートたち領都の軍勢や少ないながら立ち上がった住民達と協力しながら、全員で“狂王”ヴェラへと立ち向かう。激しい攻防、いよいよ領都壊滅が視野に入ったその時、アニスとカイトの機転により『降臨魔法』の儀式そのものが破壊される。現れた絶好の好機を逃さない和一とレクシアによる一撃で、不完全な“狂王”と成り果てたヴェラは打ち倒された。
領都には平和が戻った。しかしその夜を境に世界は激しく動き出す。蠢動する他の“三王”勢力。それらに対処する事を条件に、和一とレクシアはパノティア帝国側から恩赦を引き出す。和一とレクシア、アニスとカイトの姉弟、御目付役としてのヤクートの五人は世界を巻き込む大冒険へと踏み出す。